テロメアが短いと三年以内に死ぬリスクが高い

(2012年11月) 米国人類遺伝学会で発表された研究で、テロメア(染色体の末端の部分)が短いほど3年以内に死ぬリスクの高いという結果になりました。

研究の方法

10万人以上(平均年齢63歳)の医療記録と唾液サンプルを分析しました。 唾液サンプルを用いて、テロメアに関連する67,5000種類のバイオマーカーの遺伝子型を特定した後、バイオマーカーの状態を医療記録のデータなどでクロス分析しました。

結果

テロメアが平均よりも短い人では死亡リスクが高くなっていました。 テロメアの長さにおいて下位10%(あるいは短さにおいて上位10%)に入る人では、今回の研究においてテロメアの長さを測ってから三年以内に死亡する率が、テロメアがもっと長い人(平均的な長さの人?)と比べて、23%増加していたのです。

今回の結果から、テロメアが単に加齢の結果として短くなるだけでなくテロメアの長さ自体が加齢と死亡の要因となる可能性が示唆されますが、現段階では、テロメアの長さが加齢の一因であるのか、あるいは加齢の結果であるのか、はたまたその両方であるのかは不明です。

教育水準・喫煙・飲酒

また、教育水準が高い人ではテロメアが長く、喫煙や飲酒の習慣がある人ではテロメアが短いことも明らかになりました。 一方で、鬱病などの精神疾患の有無は、テロメアの長さと関わりが無いようでした。

体重

意外にも、太っている人ほどテロメアが長いという結果でした。 この結果は、これまでに行われた複数の小規模の研究の結果に反するものです。 他の複数の研究では肥満の人ではテロメアが短いという結果でしたが、今回の研究では年齢・性別を問わず、BMI が高い人ほどテロメアが長かったのです。

性別・人種
他にも、青年期を除いて男性よりも女性の方がテロメアが長いこと、そして黒人のテロメアが他の人種や民族と比べて顕著に長いことがわかりました。