(2018年12月) ルーヴァン・カトリック大学などの研究グループが "Nutirnets" 誌に発表したレビューによると、身体活動の習慣や食生活の改善がテロメア(細胞老化の指標。長いのが良い)の長さの維持に役立つ可能性があります。
レビューの結論
食生活
- 食生活とテロメアの関係を調べた研究の大部分で、食生活が生物学的な老化の程度に深く関与することが示されている。
- 食物繊維と不飽和脂肪(オリーブ油や魚油の成分)の摂取量の多さを特徴とする健康的な食生活がテロメアの維持に有益である一方で、糖類や飽和脂肪(肉の脂身や乳製品に豊富)の摂取量が多いとテロメアの短縮が促進されてしまう。
- こうした食品は、酸化ストレスや炎症を介してテロメア長に影響を及ぼしている可能性が高い。 栄養素の抗酸化作用や抗炎症作用とテロメア長との間に関係が見られる(抗酸化/抗炎症作用のある栄養素の摂取量が多い人はテロメアが長い)ためだ。
身体活動
- 身体活動にテロメアを保護する効果が期待できる。 しかし、身体活動をどれくらい行うのが理想的であるかは今のところ不明である。 今後の研究で突き止める必要がある。
- 身体活動のテロメア保護効果には、テロメラーゼ(テロメアの長さを回復する酵素)の活性化や酸化ストレスの軽減がなどが関与している可能性がある。