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購入時にも衣服に残る化学物質は洗濯で落ちたり落ちなかったり

(2015年10月) 衣服の製造には数千種類もの化学物質が使われます。 そこでストックホルム大学の研究チームが、買った衣服にどれだけの化学物質が残留しているかを調査したところ、健康に悪影響を及ぼしかねない物質が数種類検出されました。 オーガニック・コットンからも検出されました。

100種類の化学物質を特定

スェーデン内外のチェーン店で購入した60の衣服を検査したところ、数千種類の化学物質が検出され、そのうちの100種類ほどは化学物質の種類まで特定されました。 メーカーのリストにも記載されていない物質も何種類か見つかったのですが、これは副産物として発生したか、残留物であるか、あるいは運送時に付着したのだと思われます。 研究者は次のように述べています:

「このような化学物質にさらされると、アレルギー性皮膚炎のリスクが増加します。 もっと深刻な健康上の問題が生じたり、環境に悪影響を及ぼしたりする可能性も考えられます。 今回見つかった化学物質の中には、発ガン性が疑われたり確定したりているものや、水生毒性(水中の動植物への毒性)を有するものもありました」
ポリエステル製品とコットン製品で問題となる化学物質

検出頻度・検出量・毒性・皮膚への浸透性から特に有害と思われる物質を選んでさらに調査したところ、キノリン類と芳香族アミン類の濃度が最も高かったのはポリエステル製品で、ベンゾチアゾール類の濃度が最も高かったのはコットン製品でした。 ベンゾチアゾール類はオーガニックのコットンからも検出されました。

洗濯でも落ちにくい化学物質も

衣服を洗濯した後に残っている化学物質を検査したところ、何種類かの化学物質は洗い落とされていました。 化学物質が洗い落とされるからといって喜んでばかりはいられません。 洗い落とされた化学物質は最終的に海に辿り着いて水生毒性を発揮する可能性があります。

その一方で、洗濯後にも高い割合で衣服に残る化学物質もありました。 このような化学物質が今回検出された程度の量でも有害となるか否かは不明ですが、長期的には皮膚などの健康にどのような悪影響を及ぼすか知れたものではありません。
「今回の結果は氷山の一角に過ぎません。 衣服は一生を通して昼も夜も身に付けるものですから、繊維中に存在する化学物質が皮膚に浸透するのかどうか、そしてそれが健康にとってどのような意味を持つのかを知っておく必要があります」