歩行中の携帯電話の使用も事故の原因に

(2014年1月) 自動車の運転中や自転車に乗っているときにスマートフォンなどの携帯電話を使用するのが危険であることは知られていますが、クイーンズランド大学(オーストラリア)の研究によると、歩行中であっても携帯電話の使用は危険です。

研究の方法

26人のボランティアに、9メートルの距離を次のように3回歩いてもらいました: ①歩くことに専念、②携帯電話の画面を読みながら、および③携帯電話を操作しながら。

結果

この3通りの歩き方を特殊な機器を用いて比較したところ、③のときに(i)最も進路から外れることが多く、(ii)歩く速度が遅くなり、(iii)普通に歩くときよりも姿勢が悪くなっていました。

②は、③ほどは悪くありませんでしたが、それでも普通に歩くときよりは(上記の(i)~(iii)において)悪くなっていました。

補足
研究者は次のように述べています:
「携帯電話の操作をしながら、そしてそれより少しマシですが携帯電話の画面を見ながら歩くのは、歩行と歩行時のバランス力の妨げとなります。 したがって、歩行時に携帯電話を操作するのは危険です」

今回の研究に参加した26人の1/3は、実生活においても歩行中に転倒、つまずき、人や物との衝突などを経験しています。

歩行中に携帯電話を使用していて事故に遭った人の数は 2006年以降増加しており、米国の一部の町では歩行中の携帯電話使用が禁止されています。

携帯電話によって背中が丸まり人類は退化する?

同じ研究を報じた "The Telegraph" 紙の記事には、携帯電話を使用するときの背中を丸めた姿勢を類人猿になぞらえた絵が掲載されています。

"The Telegraph" 紙によると、背中を丸めた姿勢では脊椎上部にかかる体重が13kg以上も増加して脊椎が歪んでしまいます。

携帯電話の使用によって首や肩の筋肉に生じるコリは「携帯首(text neck)」と呼ばれています。 サンフランシスコ州立大学が以前に行った研究では、被験者の83%が携帯電話の使用中に手や首に痛みを感じていました。 この研究ではさらに、携帯電話の使用中には、息を止めるとか、心拍数が増加するなどの緊張の兆候も確認されました。

「携帯首」に良く似た病気に「ゲームボーイ痛(Game Boy Back)」というのがあります。