免疫系・腸内細菌・高血圧と食生活の関係(レビュー)

(2019年4月) モナシュ大学などの研究グループが免疫系・腸内細菌・高血圧の関係についてまとめたレビューを "Cardiovascular Research" 誌に発表しています。
著者: Hamdi Jama et al.
タイトル: The effect of diet on hypertensive pathology: is there a link via gut microbiota-driven immune-metabolism?

レビューの要旨

  1. 過去10年間で、高血圧の病因に免疫系も関与していることが明らかになっている。
  2. さらに、血圧調節への腸内細菌の影響への興味も高まっている。 胃腸管には体内で最も多く免疫細胞が存在するため、腸内細菌の種類構成が免疫系の適切な発達に重要であるのは驚くに値しない。
  3. 近年の(たぶん動物の)実験で腸内細菌が高血圧の発生を左右することが示されている。 ヒトでも同様である可能性が高い。
  4. 腸内細菌の種類構成を決定する主要因の1つは食生活である。
  5. 食物繊維が豊富な食生活であれば短鎖脂肪酸(免疫系・血圧・心臓に有益)などの代謝物を腸内で放出する有益な腸内細菌の増加が促進される。
  6. 一方、食物繊維が少なく塩分と脂肪分が多い食生活を続けていると、有益な腸内細菌の勢力が衰え、病原性かつ炎症促進性の腸内環境となりやすくなる。 こういう腸内環境ではTMAOが発生しやすい。