日焼け止めがビタミンD合成に及ぼす影響のまとめ(レビュー)

(2019年4月) オーストラリアの研究グループが日焼け止めの使用がビタミンD合成に及ぼす影響についてまとめたレビューを "British Journal of Dermatology" に発表しています。
著者: R.E. Neale et al.
タイトル: The effect of sunscreen on vitamin D: a review

メタ分析の方法

1970年~2017年11月までに発表された研究の中から、4つの実験的研究(人工の紫外線を照射する試験)、3つの野外試験(うち2つはランダム化比較試験)、および69の観察研究を選出し、それらの内容をまとめました。

結果

実験的研究では、日焼け止めを使用すると紫外線によるビタミンDの合成が相当に損なわれました。

ランダム化比較試験では日焼け止めの(ビタミンD合成への)影響は見られませんでしたが、使用した日焼け止めがSPF16ほどのものでしかありませんでした。

観察研究では、日焼け止めの使用(アンケートで尋ねた)とビタミンD血中濃度とのあいだに概ね関係が見られませんでした。

結論

上記の結果に基づき研究グループは次のように述べています:
「実生活において日焼け止めの使用によりビタミンD血中濃度が低下するというデータは乏しい。 ビタミンD不足になることを懸念して皮膚ガン予防(日焼け止めの使用)を控えるべきではない。 ただし、現在使用が推奨されているのが高SPFの日焼け止めであるのに、高SPF日焼け止めを用いた試験が行われていない点には留意が必要である」