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三次喫煙の有害性が具体的に明らかに

(2014年1月) "PLOS ONE" に掲載されたカリフォルニア大学リバーサイド校の研究で、三次喫煙の有害性が確認されました。

研究の内容

マウス実験によって三次喫煙の影響を調べたところ、二次喫煙にさらされた(ヒトの)子供の排出物から検出されるのと同様のタバコ由来の発がん性物質がマウスの排泄物から検出されました。

さらに、第三次喫煙によってマウスの複数の臓器に次のような異変が生じていました:
  • 肝臓においては、三次喫煙によって脂質と非アルコール性脂肪性肝疾患が増加していた。 これらは肝硬変と肝臓ガンの前兆であり、心血管疾患のリスク要因でもある。
  • 肺においては、三次喫煙によってコラーゲンの生産が過剰となり、炎症性サイトカイン(炎症を促進する)が増加していた。 これによって、肺線維症のほか、炎症に起因する慢性障害肺疾患(COPD)や喘息などのリスクが増加すると考えられる。
  • 傷の治癒においても、傷を付けられたうえで三次喫煙に暴露されたマウスでは、ヒトの喫煙者が外科手術を受けた場合に見られるのと同種の治癒の遅さが見られた。
  • 三次喫煙に暴露されたマウスは多動(小児の行動異常の1つ。落ち着きがなく動き回る症状。注意力散漫や衝動性を伴い、学習障害の原因となることが多い)を示した。

最後の「多動」について研究者は、二次喫煙や三次喫煙が子供の問題行動の原因になることを示すことが他の研究でも示されつつあることから、三次喫煙に長期間さらされることで多動よりも深刻な神経異常が生じるリスクが増加する可能性もあると指摘しています。

コメント
研究者は次のように述べています:
「生活環境において喫煙がなされている、あるいは過去に喫煙がなされていた(例えば、賃貸住宅の前の住人が喫煙者だった)子供では、短期的にも長期的にも様々な健康上の問題が生じるリスクが増加します。 このような健康上の問題の多くは、大人になってから完全に表面化するものも多いと思われます」
類似研究
  • 研究グループが最近行った別の研究では、三次喫煙によって肥満でなくても2型糖尿病のリスクが増加することが示唆されています。
  • 家族に喫煙者がいる(したがって二次喫煙や三次喫煙の被害を受けている)子供では病気で学校を休む日数が40%も増加するという結果になった研究もあります。
  • 2014年3月に開催された "American Chemical Society" の会合で発表された米国 Berkeley Lab の研究では、三次喫煙において、タバコ由来の有毒物質であるニトロソアミン類によりガンのリスクが増加する可能性が指摘されています。

    この研究では生体外実験(試験管の中での実験)を行い、ニトロソアミン類の1つである NNA がDNA を傷つけ、さらに DNA に固着して発ガン性の化学物質と結合する原因となることを示しました。 DNA が発ガン性物質と結合することによって、細胞の成長が暴走して悪性の腫瘍が発生する恐れがあります。