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肉アレルギーの原因となるダニ。 日本にも生息?

肉アレルギーを引き起こすクモ
A. americanum

(2014年8月) ダニに咬まれたのが原因で肉アレルギーになるケースの増加が米国でニュースになっています。

このアレルギーを引き起こすのは Amblyomma americanum(A. americanum) という米国の南西部から東部にかけて生息している種類のダニですが、日本や欧州、オーストラリアに住むダニの中にも同じアレルギーを引き起こすものが存在すると考えられています。

肉アレルギーの原因となる食品

肉アレルギーの原因となる肉の種類は牛肉・豚肉・鹿肉・ウサギ肉などの獣肉と一部の乳製品ですが、七面鳥のソーセージなどの鶏肉製品でもアレルギーが生じることがあります。

これらの食品には、αガル(Galactose-alpha-1,3-galactose)と呼ばれる糖が含まれており、これがアレルギーの引き金となります。

A. americanum もαガルを持っていますが、ヒトはαガルを持っていません。 そのため、このダニに咬まれたときにαガルを注入された人では、免疫系がαガルを異物(花粉症における花粉のようなもの)として認識して、αガルに対する抗体を作り出します。

そして、αガルに対する抗体が作られた後に肉を食べると、肉に含まれるαガルに反応してアレルギーの症状が生じます。
肉アレルギーの症状
A. americanum による肉アレルギーは他の食品アレルギーと違って、肉を食べてから3~4時間、場合によっては8時間も経ってからアレルギーの症状が出てくるのが特徴です。 アレルギーの症状は、体全体の火照り・腫れ・痒み・じんましん・気道の閉塞・発話困難などです。

このアレルギーの症状は抗ヒスタミン剤で治療します。 重症の場合にはエピネフリン(アドレナリン)が用いられます。

いったん肉アレルギー体質になった人が一生アレルギー体質のままであるかどうかは不明です。 時間の経過に伴ってαガルに対する抗体の量が減っていく人もいます。
やはり日本に住むダニでも
2015年11月に島根大学の研究チームが "Allergy" 誌に発表した研究では、日本紅斑熱を媒介するフタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)というダニもαガルを持っていることが明らかにされています。
島根県は、ダニに噛まれる被害と肉アレルギーの両方が多い県です。
この研究ではさらに、赤身肉アレルギー患者30人のうち24人の血中からフタトゲチマダニの唾液腺タンパク質に対する特異的IgEが検出されました。