トリネガ乳ガンにも有望なアンドロゲン受容体遮断療法

コロラド大学の研究グループが近々、アンドロゲン受容体阻害剤(エンザルタミド)によりアンドロゲン受容体を遮断するという乳ガン治療の臨床試験を行う予定です。

乳ガンの治療では現在、ガンの進行を止めるために女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの受容体を遮断するという治療が行われていますが、コロラド大学の研究チームによると、乳ガンの3/4以上のケースで男性ホルモンであるアンドロゲン(テストステロンもアンドロゲンの一種)も乳ガンの成長の一因となっています。

乳ガンにおける男性ホルモンの役割は未だわかっていませんが、男性ホルモンが乳ガンに関与している以上、アンドロゲン受容体を遮断する治療法は有効であるはずだと考えられます。 研究者は、タモキシフェン(抗エストロゲン剤)で乳ガンが再発した患者にも抗アンドロゲン療法は有効であると考えています。

抗アンドロゲン療法は、従来のホルモン療法が効かないトリプル・ネガティブ(トリネガ)乳ガンの患者にとって特に有望ですが、トリネガ乳ガンの患者のうちアンドロゲン受容体が陽性(つまり抗アンドロゲン療法が有効)なのは、コロラド大学によると20%、東北大学の研究によると30%です。

アンドロゲン受容体が陽性のトリネガ乳ガンは、分子的に前立腺ガンに似ており、前立腺がんの治療法が有効である可能性があります。