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トマトにささやかな前立腺ガン予防効果?

(2016年11月) トマトの前立腺ガン予防効果について議論がなされていますが、"Scientific Reports" に掲載された浙江大学(中国)のメタ分析によると、そのような議論が起こるのも無理からぬことです。

メタ分析の方法

トマトの摂取量と前立腺ガンのリスクの関係について調べ 1989~2016年のうちに発表された24の研究のデータを分析しました。 データに含まれる前立腺ガンの症例数は1万5千件ほどでした。

結果

データ全体の分析では、トマトをよく食べる人は前立腺ガンになるリスクが14%低いという結果でした。

研究のタイプ別の分析

ケース・コントロール研究では、トマト摂取による前立腺がんリスクの低下幅が24%で統計学的にも有意でしたが、コホート研究(ケース・コントロール研究よりも信頼性が高い)ではトマト摂取量と前立腺がんリスクとの間に関係が認められませんでした

地域別の分析

アジアで行われた研究に限ると、トマト摂取量が多いと前立腺ガンのリスクが57%低いという結果でした。 オセアニアで行われた研究でもトマト摂取量が多い場合に前立腺ガンのリスクが統計学的に有意に下がっていました。

しかし、他の地域で行われた研究では、トマト摂取量と前立腺がんリスクとの間に関係が認められませんでした

結論
全体的に見れば、トマトに前立腺ガンを予防するささやかな効果がある可能性があります。 しかし今回のメタ分析には、分析の対象となった24の研究のあいだで研究手法が様々に異なっているとか、出版バイアス(*)が存在するといった問題があったため、トマトと前立腺ガンの関係については今後の研究でさらに調べていく必要があります。
(*) 否定的な結果が出た研究は、肯定的な結果 が出た研究に比べて公表されにくいという偏りのこと。