(2017年10月) 口臭の原因となる苔舌(ぜったい)の対策として舌を歯ブラシなどでブラッシングするのが有効だとされていますが、"Archives of Oral Biology" に掲載された福井大学の研究によると、舌ブラッシングを行うのは舌の中央付近だけに留めておくのが良さそうです。
研究の方法
20~46才の男女24人を対象に、舌に存在する味蕾の数と味覚を調べました。 24人のうち、舌ブラッシングの習慣が無いのは9人、舌の中央部のみをブラッシングする習慣があるのは7人、舌全体をブラッシングする習慣があるのは8人でした。
結果
舌全体をブラッシングする習慣があるグループは、他の2つのグループに比べて味蕾が少なく味覚も鈍感でした。
解説
味蕾は舌の中央にはあまり存在しないため、舌の中央に限れば舌ブラッシングをしても味蕾が損なわれにくいのだと考えられます。
研究チームは次のように述べています:
「どうしても舌ブラッシングをしたいのであれば、ブラッシングは舌の中央付近にとどめ、軽いタッチで優しくブラッシングするのがよい」