ブロック玩具で科学や数学が得意な子供になる②

(2015年1月) "Psychological Science" 誌に掲載された Rhodes College(米国)などの研究によると、パズルや、ブロック玩具、ボード・ゲームで遊ぶことの多い子供は空間推論(spatial reasoning)能力が優れている傾向にあります。

空間推論能力は、混んでいる道を通り抜ける、家具を組み立てる、食器洗い機に食器を詰め込むなど日常生活において必要となるだけでなく、科学・技術・工学・数学などの学問分野においても重要となります。

今回の研究は過去の類似研究に比べて、データが大きく多様性に富んでいます。
研究の内容

この研究では、4~7才の子供847人に改訂WPPSI(Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence)という認知能力テストを受けてもらいました。 WPPSIは知能全般を測定するのに用いられます。 空間推論能力は、WPPSIの一部であるブロックデザイン・テストで測定しました。 さらに、子供が普段何をして遊んでいるかを親に尋ねました。

結果
ブロックデザイン・テストの成績と、親の年収・学歴、性別、および知能全般とのあいだに相関関係が見られました。 すなわち:
  • 親の年収・学歴が低い子供は、親の年収・学歴が高い子供に比べてブロックデザイン・テストの成績が悪い傾向にあった。
  • 女の子よりも男の子の方がブロックデザイン・テストの成績が良かった。(ただしこれは、語彙能力、ワーキング・メモリー、処理速度など空間推論能力以外の認知能力も考慮した場合のみ)

さらに、普段どんな玩具で遊んでいるかによって空間推論能力に違いが見られました。 パズルや、ブロック玩具、ボード・ゲームで遊ぶことの多い(週に6回超)子供は、これらで遊ぶことが少ない(週に3~5回)、あるいはこれらで遊ぶことの無い子供に比べて、ブロックデザイン・テストの成績が良かったのです。

お絵描きや、音の出るオモチャ、自転車・スケボー・スクーター(片足を乗せもう一つの足で地をけって走る乗り物)などの遊びや、親子学習(数字や図形を教える、算数ゲームをする、お話を聞かせるなど)と、空間推論能力とのあいだに相関関係は見られませんでした。

女の子よりも男の子の方が、パズルや、ブロック玩具、ボード・ゲームで遊ぶことが多い傾向にありました。

今回の結果により、親や教師が子供の遊びの内容に気を配ることによって、子供の空間推論能力を向上させられる可能性が示唆されます。