トリクロサンで肝繊維症や肝臓ガンのリスクが増加する可能性

(2014年11月) "Proceedings of the National Academy of Sciences" に掲載されたカリフォルニア大学の研究(マウス実験)によると、ハンドソープや、シャンプー、歯磨き粉などに抗菌剤として使われているトリクロサンという化学物質により肝繊維症や肝臓ガンのリスクが増加する可能性があります。

研究の方法

この研究で、マウスの一群を半年間(ヒトの18年間に相当する)にわたってトリクロサンに暴露させるという実験を行いました。

結果

トリクロサンによって肝臓の健常性が撹乱され、肝機能が損なわれました。 さらに、トリクロサンに暴露されたマウスは他の化学物質によって肝臓腫瘍が生じやすくなっており、生じた腫瘍もトリクロサンに暴露されていない場合に比べて大きくなっていました。

解説

研究グループによるとトリクロサンは、体外から侵入した化学物質を体外に排出する働きをする「構成的アンドロスタン受容体(CAR)」というタンパク質に干渉することによって害をなすと考えられます。

トリクロサンによるストレスに対抗するために肝臓細胞は分裂し、やがて繊維化します。 そして、何度もトリクロサンに暴露されて肝繊維症が継続することによって、腫瘍の形成が促進されます。