テレビ使用時間が長いと脳卒中のリスクが増加するけれど...

(2016年3月) "Preventive Medicine" 誌に掲載された南オーストラリア大学などの研究で、テレビ視聴やテレビゲームの時間が長い人は脳卒中になるリスクが高いけれども、テレビ視聴やテレビゲームの時間は直接的には脳卒中のリスクに影響していないだろうという結果になりました。

研究の方法

22,257人の男女に1日のうちテレビを使用(視聴またはゲーム)して過ごす時間を尋ね、その後7.1年間にわたる追跡調査を行いました。 追跡期間中には半年に1度の頻度で、脳卒中が起こったかどうかを電話で尋ねました。

結果
追跡期間中における脳卒中の発生件数は727件でした。 年齢・人種・性別などを考慮した分析では、テレビ使用時間が1日あたり4時間以上であるというグループ(データ全体の30%)で(おそらくテレビ使用時間が4時間未満/日のグループに比べて)脳卒中全体の初回発生リスクが37%高くなっていました。 虚血性脳卒中(*)だけに限ると35%のリスク増加でした。
(*) 血管が破裂するのではなく詰まるタイプの脳卒中。 脳梗塞など。

ところが社会経済的状態(収入・職業・学歴など)を考慮して分析すると、テレビ使用時間と脳卒中のリスクとの統計学的な関係が弱まりました。

結論
テレビの使用時間が長い人で脳卒中のリスクが増加していましたが、テレビ使用時間と脳卒中リスクとの間には他の何らかの要因が介在しているのかもしれません(*)

(*) つまり、「テレビ使用時間の長さが脳卒中リスク増加の直接的な原因ではないだろう」ということでしょう。

「他の何らかの要因が介在している」 というのは例えばの話ですが、教育水準が低くて収入も少ないという人にテレビ使用時間が長いという傾向と食生活が劣悪だという傾向があって、食生活が劣悪だと脳卒中のリスクが増加するためにテレビ使用時間が長いと脳卒中のリスクが増加するように見えているというような状況。