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2型糖尿病患者に血液ガンが多い原因は CME だった

(2013年7月) 2型糖尿病患者でガン、特に白血病やリンパ腫などの血液のガンのリスクが増加することはすでに知られていますが、"Nature Genetics" に掲載されたインペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)の研究により、このガンのリスク増加にクローン・モザイク イベント(CME)という遺伝子変異が関与していることが明らかになりました。

CMEとは

CME とは、いくつかの細胞の DNA の大きな塊が複製されなかったり、余分に複製されたりする現象です。 若い人では CME は滅多に起こりませんが、年を取るにしたがって珍しくなくなり、70歳以上の高齢者では50人に1人程度の割合で CME が生じます。 2012年に発表された研究によると、CME が生じている人では血液のガンになるリスクが10倍になります。

研究の内容

2型糖尿病の患者 2,208人を含む 7,437人分の血液サンプルを分析したところ、2型糖尿病の患者では CME の発生率が4倍でした。

さらに、CME の生じている糖尿病患者では、腎不全・眼病・心臓疾患といった糖尿病の合併症のリスクも増加していました。

コメント
研究者は次のように述べています:

「2型糖尿病は老化を加速する病気です。 そこで私たちは、加齢と関係の深い CME が2型糖尿病の患者に多いのではないかと考えたのです。

今回の発見により、2型糖尿病の人が血液のガンにかかりやすい理由が部分的に解明されたと思います。

今回の発見を臨床的に利用することも出来るでしょう。 例えば、2型糖尿病の患者に対して CME の検査を行い、血液ガンのリスクが高い場合には、こまめに白血病のチェックをするようにして、初期の兆候が出た時点で効果の穏やかな薬物療法を開始するなどの対策を採ることができます」