(2018年6月) "Genes & Nutrition" 誌に掲載されたルンド大学(スウェーデン)などの研究によると、遺伝子的に2型糖尿病になりやすいか否かにかかわらず、食生活の改善が2型糖尿病の予防に有効であるようです。
研究の方法
スウェーデンに住む45~74才の男女2万5千人を対象に、2型糖尿病のリスクに影響する遺伝子群や食生活などを調べ、その後17年間にわたり2型糖尿病の発生状況を追跡調査しました。
そして、遺伝子と食生活のデータに基づいて遺伝子スコアと食生活スコアを割り出して、これらのスコアと2型糖尿病になるリスクとの関係を分析しました。
食生活スコア
食生活スコアは、2型糖尿病のリスクへの関与が明白である次の4つの食品の摂取量から算出しました:- 加工肉(ソーセージやベーコン、ハムなど)
- カロリーを有する糖類(砂糖など)が添加された飲料
- 全粒穀物
- コーヒー

結果
追跡期間中に 3,588件の2型糖尿病が発生しました。
食生活スコアも遺伝子スコア(スコアが高いと遺伝子的に2型糖尿病になりやすい)も、スコアが高いほど2型糖尿病になるリスクが増加していました。
スコアが最高のグループと最低のグループで2型糖尿病になるリスクを比べたとき、食生活スコアが最高のグループは40%のリスク増加および遺伝子スコアが最高のグループは67%のリスク増加でした。
食生活スコアと遺伝子スコアの両方が最高のグループは両方が最低のグループに比べて、2型糖尿病になるリスクが149%増加していました。