2型糖尿病は膵臓の脂肪を減らすと治る

(2015年12月) "Diabetes Care" 誌に掲載されたニューカッスル大学の研究により、膵臓に脂肪が蓄積するのが2型糖尿病の原因であること、そして体重を減らして膵臓の脂肪を減らすことで糖尿病が快方に向かうことが示されました。

研究の方法

2型糖尿病患者18人と肥満だが糖尿病ではない9人に減量手術を行い、手術を行う前と手術を行ってから8週間後に体重・膵臓の脂肪量・インスリン応答性を測定しました。

18人の2型糖尿病患者の糖尿病歴は15年未満(平均6.9年)でした。 2型糖尿病患者のグループには、手術後直ちに糖尿病の薬の服用を中止してもらいp>

結果

減量手術により減少した体重は両グループで同程度(-13%ほど)でした。 2型糖尿病患者のグループでは手術前に膵臓に多量の脂肪(トリグリセライド≒中性脂肪)が存在していましたが、手術後8週間で1.2%(*)減少して正常な水準に戻っていました。 糖尿病ではないグループでは、手術前後で膵臓脂肪の量に変化は見られませんでした。

(*) 膵臓の用量が平均的な50ccの人であれば0.6gほど。

2型糖尿病患者のグループでは減量手術後に体重が減り膵臓脂肪の量が正常化されたのに伴って、インスリンの分泌量も正常になり糖尿病が解消されていました。

今回の結果から、膵臓に脂肪が過剰に蓄積するという現象が2型糖尿病に特有のもので、それがインスリンの正常な生産を妨げているのだと考えられます。 研究者によると、膵臓に脂肪がどれだけ溜まった時点で糖尿病を発症するかには個人差があります。

補足

研究者によると脂肪を1g減らすだけで糖尿病が治りますが、その1gは膵臓の脂肪でなくてはなりません。 そして、体重を測るだけでは膵臓脂肪がどれだけ減ったのかはわかりません。 今回の研究では膵臓脂肪の量を測定するのに、特別に開発された特殊なMRIを用いました。

今回の研究では体重を減らすのに減量手術を用いましたが、研究者によると食事制限で体重を減ら(して膵臓脂肪を減ら)すのでも良いそうです。