閲覧以外で当サイトのコンテンツを利用する場合には必ず引用・転載・ネタ探しをするときのルールに目を通してください。

紫外線アレルギーとは

紫外線アレルギー(日光アレルギー)は光過敏症とも呼ばれ、人体に備わる免疫系が日光などの紫外線に対して過剰に反応するために起こります。 紫外線アレルギーの症状は、痒みを伴う発疹が皮膚の光線にさらされた部分に生じるというものが一般的ですが、重症の場合には蕁麻疹や水ぶくれになることもあります。

紫外線アレルギーになる原因はよくわかっていませんが、紫外線によって生じる皮膚の変化を免疫系が細菌やウイルスのような異物として認識して攻撃するためではないかと考えられています。 皮膚に塗るローションや香水などに含まれる化学物質や、内服薬の成分などが原因で紫外線アレルギーになるケースもあります。

紫外線アレルギーは日焼けとは別物です。 紫外線アレルギーには上述のように人体に備わる免疫系が関与していますが、日焼けは太陽光に含まれる紫外線の量が皮膚の色素(メラニン)の防御力を上回るために起こります。

紫外線アレルギーの種類
紫外線アレルギーには次のようなものがあります:
  • 多型性光線疹(PMLE)

    僅かな紫外線にさらされるだけでも生じるアレルギー性皮膚炎です。 20~40才の女性に多い症状です。 人種別では白人に多い。 肌が露出している胸元やお腹に良く生じます。 理由は不明ですが、男性はあまり PMLE にはなりません。

    PMLE は紫外線が強くなる春から夏にかけて良く見られる症状で、日光に何度もさらされた夏の終わり頃には症状が軽くなるのが普通です。 しかし、翌年の春になると再び元の程度の症状が現れます。
  • 光線痒疹(遺伝性の PMLE)
    遺伝性の PMLE です。 つまり、両親から受け継いだ体質だということです。 光線痒疹は主にネイティブ・アメリカンの血を引く人に見られます。 症状的には一般的な PMLE とほぼ同じなのですが、重症となる傾向にあります。 光線痒疹は思春期までに発症するケースが大部分です。
  • 光アレルギー性発疹

    肌に付着している化学物質に紫外線が反応して起こります。 化学物質の源は日焼け止めや、香水、化粧品、塗り薬などであることが多いのですが、肌に付着した柑橘系果実の果汁が火傷の原因になったというケースや消えるタトゥーで水ぶくれなど皮膚の異常が生じるというケースも報告されています。

    光アレルギー性発疹は内服薬が原因で起きることもあります。 光アレルギー性発疹の原因となりやすい薬は、抗生物質(特にテトラサイクリン系の薬とスルホンアミド系の薬)、利尿剤(高血圧や心不全の治療に用いられる)、フェノチアジン誘導体(精神疾患の治療に用いられる)、経口避妊薬です。

    他には、セントジョンズワートというハーブの一種や、イブプロフェンなどの NSAID(非ステロイド系抗炎症薬)の服用によっても光アレルギー性発疹になることがあります。
  • 日光じんま疹
    日光などの紫外線にさらされた後に蕁麻疹が出るという症状です。 蕁麻疹の色は赤色で、痒みを伴う様々なサイズのミミズ腫れが皮膚に生じます。
紫外線アレルギーへの対策

紫外線アレルギーには、SPF が30以上の日焼け止めが有効だと思われます。 日焼け止めは UVA(紫外線A波)と UVB(紫外線B波)の両方をブロックしてくれるものを選びましょう。 日焼け止めの中には、UVB しか防いでくれないものがありますが、PMLE は UVA が原因となるケースが多数です。 チタンが配合されている日焼け止めが特に有効でしょう。

PMLE の症状が軽い人の場合、紫外線にさらされるたびに紫外線に対する過敏性が緩和されてゆく可能性があります。 最初は1日あたり数分だけ日光に当たるなどして、徐々に紫外線に対する耐性を積み上げてゆきましょう。 春のうちから優しい日差しに当たるようにして、紫外線に慣れておくと良いかも。 強い日差しに、いきなり長時間当たるのが良くありません。

光アレルギー性発疹の人の場合には、アレルギーの原因となる製品を突き止めて、その使用を控えることで症状は治まります。 内服薬が原因となっている場合には別の薬に変更してもらうか、処方量を減らしてもらいましょう。

紫外線アレルギーの患者の中には日光になるべく当たらないようにするしかない人もいますが、大部分の人は抗ヒスタミン薬や、ヒドロコルチゾン(免疫反応を抑制する薬)、光線療法、PUVA(プソラーレン紫外線療法)などの治療法によって症状が緩和されます。

アレルギーの原因となる紫外線の種類

紫外線には UVA と UVB、それに UVC の3種類がありますが、紫外線アレルギーの原因となるのは、UVA と UVB のどちらか一方、または両方です。 UVA、UVB、あるいは両方のいずれでアレルギーになるのかは人それぞれです。 紫外線以外の可視光線によってアレルギーになる人もいます。

環境による紫外線量の変化

日光に含まれる紫外線の強さは、季節、1日の時間帯、緯度、および高度によって異なります。 紫外線は、時期的には夏の午前10時~午後2時が最も強く、地理的には緯度が低く(赤道に近い)、高度が高くなって空気が薄くなるほどに強くなります。

また、普通の地面に比べて、砂浜や雪山では反射される紫外線の量が多くなるため、紫外線への暴露量も格段に増加します。 普通の地面が地面に当たった紫外線の10%ほどしか反射しないのに対して、砂は10~25%、雪はなんと80%ほども反射します。