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果物や野菜の摂取量と太り具合の関係

(2018年4月) ダルハウジー大学(カナダ)などの研究グループが果物や野菜の摂取量と太り具合の関係を調査した結果が "BMJ Open" に発表されています。
Yu ZM, DeClercq V, Cui Y, et al. "Fruit and vegetable intake and body adiposity among populations in Eastern Canada: the Atlantic Partnership for Tomorrow’s Health Study."

研究の方法

カナダに住む35~69才の男女2万6千人超(男性が約8千人。体脂肪率などを見ると平均値的には肥満)を対象に、野菜と果物の摂取量を尋ねたり太り具合を調べたりしました。

データの分析においては、年齢・性別・居住地域・人種・教育水準・婚姻状態・喫煙習慣・飲酒量・身体活動量・持病の有無を考慮しました。

結果

果物と野菜の摂取量のトータルが標準偏差の数値のぶん(*)増えるごとに、BMI0.12kg/m2、ウェスト・サイズが0.4cm、体脂肪率が0.3%、および脂肪量指数が0.14kg/m2、それぞれ減っていました。

(*) 女性では野菜が1.5食分/日および果物が1.3食分。 男性では野菜が1.4食分/日および果物が1.4食分。

野菜も果物も1食分は約1/2カップ(125ml)。 生・冷凍・缶詰のいずれでもOK。 野菜は加熱調理済みのものも約1/2カップを1食分とみなした。

主に果物

果物と野菜に分けて分析すると、摂取量が多いとBMIなどの数値が小さいという関係は果物のほうが明確でした。

また、果物では摂取量が多い(2食以上/日)場合には少ない(1食未満/日)場合に比べて肥満や腹部肥満のリスク(オッズ比)が10%ほど低いという関係が見られましたが、野菜では摂取量が多いと肥満のリスクが減るどころか増加気味でした。

野菜/果物ジュース

BMIなどの肥満指標と野菜/果物ジュース(野菜と果物を区別していない)との関係を分析したところ、飲用量とのあいだに関係が見られたのはBMIだけでした(飲用量が多いとBMIが小さい)。 ウェスト・サイズも野菜/果物ジュースの飲用量が多いという傾向は見られましたが、統計学的な有意性が微妙でした。

野菜/果物ジュースの飲用量が多い人は、肥満や腹部肥満のリスクが低い(-9%と-7%)という関係も見られました。

解説

果物に豊富に含まれている水溶性食物繊維には、満腹感を引き起こしたり食後の血糖値の上昇を穏やかにしたりする作用があります。 果物には抗酸化物質や抗炎症も豊富に含まれています。

こうした成分はほとんどの野菜にも含まれていますが、今回の研究では野菜の摂取量が多くてもBMIなどの数値が小さいわけではないという結果でした。

野菜と果物とで異なる結果となった理由に研究グループは触れていませんが、「果物を食べる習慣により高カロリーの食品(クッキーなどのお菓子)を食べなくなる可能性がある」とは述べています。 果物はオヤツ代わりに食べるので間食が減るけれど野菜の場合はそうではないということでしょうか?

野菜で肥満リスクが増加する理由

研究グループによると、野菜をよく食べる人で肥満のリスクが増加気味であったのは、ジャガイモのようにデンプン質を多く含む野菜が理由かもしれません。

特に、ジャガイモをほんのり黄金色に染まるまで油で揚げたフライド・ポテト(外はカリカリで中はホクホク)は、高カロリーであるため野菜であっても太りやすい食べ物だと言えます。 フライド・ポテトにはケチャップがよく合います。 マヨネーズを付けても美味しいです。

「野菜/果物ジュースの飲用量が多い人は肥満のリスクが低い」という今回の結果も、野菜の摂取量が多いと肥満リスクが増加する理由がジャガイモや油を用いた調理法がにあるという可能性を補強します。 野菜/果物ジュースは一般的にジャガイモや油と無関係だからです。