この世界は「野菜」と「果物」を併記するときの順番を間違えている

(2018年7月) 今年の5月に "American Journal of Lifestyle Medicine" に掲載されたニューヨーク市立大学などの研究によると、この世界は野菜と果物を併記するときの順番を間違えています。

Lisa C. Offringa et al. "Fruits and Vegetables Versus Vegetables and Fruits: Rhyme and Reason for Word Order in Health Messages"

研究の背景/方法

健康関連の文献において野菜と果物は同時に扱われることが多く、そうした文献の大部分では「野菜と果物」ではなく「果物と野菜」という具合に「果物」という語を「野菜」という語の前に置きます。

言葉の順番としては「野菜」と「果物」の重要なほうを先に置くべきなのですが、「果物」のほうが「野菜」よりも重要と言えるだけの根拠があるのでしょうか?

このような疑問を抱いたはずの研究グループは、言語学・心理学・植物学・栄養学・医学といった様々な分野の文献を調べて、「野菜」と「果物」のどちらを先に置くべきなのかを模索しました。

結果

次の結果となりました:
  1. 最もよく食べられる10種類の野菜と10種類の果物とで栄養成分を比べたところ、果物よりも野菜のほうが食物繊維・ビタミン類・ミネラル類などの含有量(同じ摂取カロリー同士で比較)が多かった。
  2. 果物よりも野菜のほうが、2015年に発表された米国の食事ガイドラインにおいて重要とされる栄養素を摂取するのに適している。 抗酸化物質の含有量に関しては野菜は果物に一歩譲るけれども。
  3. これまでのコホート研究(追跡調査を行う研究)では、野菜も果物も摂取量が多いと死亡リスクが低いことが示されている。
  4. 野菜も果物も国民の摂取量が推奨摂取量に達していなかったが、果物よりも野菜のほうが摂取不足がひどかった(特に子供で)。 したがって、果物以上に野菜の摂取を促進すべきである。

こうした結果に基づき研究グループは 『 「野菜」と「果物」を併記するときには「果物」の前に「野菜」を置いて「野菜と果物」と書くべきである』 と述べています。

「最新健康ニュース」の場合

人知れぬ闘い

英語の原文で "fruits and vegetables" というふうに「果物」が「野菜」の前に来ることが多いことには私も以前から気付いており、「最新健康ニュース」では少し前まで人知れずその風潮に抗っておりました。

闘いの内容は地味

どういうふうに抗っていたかというと、原文で "fruits and vegetables(果物と野菜)" となっているのを「最新健康ニュース」の記事で「野菜と果物」という語順にしていました。

闘いを決意した理由

私が「果物と野菜」という語順と闘っていたのは、「果物と野菜」という語順に野菜よりも果物を優先しようとする姿勢を感じ、その姿勢を不満に思っていたためです。

私が果物よりも野菜を優先したい理由は個人的で、『果物はハズレが多く大して美味しくもないクセに値段ばかり高い』というものでした。 そういう理由で果物が気に食わないので「野菜」を「果物」の前に置くように心がけていました。

心境に変化?

しかし先月ぐらいから果物を食べるようになった(乾く心を癒したくて...)のに伴い 『これまで少し果物に厳しくし過ぎたかもしれない。少しは果物のことも認めてやろう』 という気持ちも湧いてきたので、最近の記事には「果物と野菜」という書き方をしたものも2つぐらいはあったはずです。

私の食べる果物

私が食べる果物は、①グレープ・フルーツ ②キーウィ ③みかんとオレンジの混合種っぽいオレンジ ④パイナップルの4種類です。 これらの果物は次の点において共通しています:

  1. 値段が比較的安い。
  2. ハズレ(水っぽい)が比較的少ない。
  3. 包丁で皮を剥かなくてよい。
  4. バナナのように甘ったるくない。
  5. バナナのように食感が柔らかすぎない。
  6. バナナよりも果肉がカラフルでエキサイティングである。
  7. バナナよりは日持ちする。
  8. バナナほどの軟弱者でない。
  9. バナナほどには退屈でない。