2型糖尿病の発症にビタミンAの不足が関与?

(2015年1月)"Journal of Biological Chemistry" に掲載されたコーネル大学の研究によると、2型糖尿病の発症にビタミンAの不足が関与しているかもしれません。

この研究でマウスにビタミンAを含まないエサを与えるという実験を行ったところ、ビタミンA不足によってβ細胞(膵臓に存在しインスリンを生産する)が大量に死滅し、インスリンの生産が妨げられたのです。

その後、ビタミンAを含むエサを与えると、β細胞の数が安定し、インスリン生産量が増加して血糖値も正常なレベルへと戻りました。
プレスリリースには「今回の研究で遺伝子改造によりビタミンAを体内に蓄えられないようにしたマウスを用いた実験もした」とありますが、その内容については触れられていません。

ビタミンAは、発達中の胎児においてβ細胞の生産に不可欠であることは知られていましたが、大人になってからもβ細胞に関与しているかどうかは不明でした。

現時点では、ビタミンA不足によりマウスのβ細胞が死滅した理由や、ヒトの2型糖尿病でもマウスの場合と同じなのかどうか、そして人工合成したビタミンA(一般的なサプリメントのビタミンAということでしょう)で2型糖尿病の病状を好転させられるのかどうかなど、多くの点が不明です。