食事から摂るビタミンAの量が多い人は膵臓ガンになることが少ない

(2016年10月) "Bioscience Reports" に掲載された山東省千仏山医院(中国)の研究(メタ分析)で、食事から摂るビタミンAの量が多い人は膵臓(すいぞう)ガンになることが少ないという結果になりました。

メタ分析の方法
(サプリメントではなく)食事から摂取するビタミンAの量と膵臓ガンの発症リスクとの関係について調べた11の研究(*)のデータを分析しました。 データに含まれる膵臓ガンの症例数は 2,705件でした。
(*) ケース・コントロール研究が10で、コホート研究が1つ。
結果

ビタミンA摂取量が最も多かったグループに比べて、摂取量が最も少なかったグループは膵臓ガンになるリスクが16%ほど低いという結果でした。

膵臓ガンについて
膵臓ガンは初期診断が難しいガンで、大部分の患者はガンが進行してからガンであることが判明します。 そのため致死率も95%と高率です。 以下に該当する人は膵臓ガンのリスクが高くなります:
  • 高齢者
  • 男性
  • 肥満者
  • 飲酒量が多い人
  • 慢性膵炎の患者
  • 糖尿病患者
  • 膵臓ガンの家族歴がある人
日照量が少ない国に住んでいる人に膵臓ガンが多いという話もあります。
ビタミンAを豊富に含む食品

ビタミンAは豚や鶏のレバーやアンコウの肝に豊富に含まれています。 ウナギにも豊富に含まれていますが値段が高すぎるため食べることができません。

野菜では、人体でビタミンAに変換されるβカロチンがニンジンやホウレン草、かぼちゃなどに豊富に含まれていますが、βカロチンがビタミンAに変換された後の量で比較すると動物のレバーから得られるビタミンAの量には遠く及びません。

摂り過ぎには注意が必要
日本におけるビタミンAの推奨摂取量は、成人で1日あたり 2,700μgとされています。 豚や鶏のレバーには100gあたり1万3千~1万4千μgという大量のビタミンAが含まれているので、食品と言えど食べすぎには注意が必要かもしれません。
メルク・マニュアルによると、1日の推奨摂取量の10倍以上のビタミンAを数カ月にわたって毎日摂り続けると毒性が生じます。
βカロチンは体内で必要な分だけビタミンAへと変換されるので、食品から摂り分には摂り過ぎの心配は無いと言って良いでしょう。 ただしメルク・マニュアルによると、βカロチンもサプリメントを多量に摂取すると発癌のリスクが高まるそうです。