(2017年7月) "Urolithiasis" 誌に掲載されたカトリック聖心大学(イタリア)などの研究で、ビタミンB6の摂取量が多くても腎結石のリスクは減らないという結果になりました。
研究の背景
腎結石のリスク要因の1つはシュウ酸で、ビタミンB6の摂取量が多いと尿に含有されるシュウ酸の量が減ることからビタミンB6は腎結石のリスクを低下させる効果が期待されており、ビタミンB6摂取量と腎結石リスクの関係について調べた研究がこれまでに複数行われていますが、そうした研究の結果は統一されていません。
研究の方法
米国に住む20万人近くの成人男女(男性は4万人ほど)のビタミンB6摂取量などを調べたのち平均16年間超にわたり腎結石の発症状況を追跡調査しました。
結果
追跡期間中に発生した腎結石の件数は6千5百件超でした。
男性でも女性でも、ビタミンB6の摂取量が最も多い(40mg/日以上)グループと最も少ない(3mg/日未満)グループとで、腎結石のリスクに違いが見られませんでした。