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ビタミンB9の摂取量が多いと食道ガン・胃ガン・すい臓ガンのリスクが低下

(2017年7月) "Oncotarget" 誌に掲載されたメタ分析で、ビタミンB9の摂取量が多い人は食道ガン・胃ガン・すい臓ガンになることが少ないという結果になっています。

研究の方法

ビタミンB9の摂取量(*)と食道ガン・胃ガン・すい臓ガンのリスクとの関係について調べ 2016年12月12日までに発表された研究の中から所定の基準を満たす46の研究を選出し、それらのデータを分析しました。
(*) 一部の研究では食事だけでなくサプリメントで摂取するビタミンB9の量も調べた。

結果

ビタミンB9の摂取量が多い場合には少ない場合に比べて、食道ガンのリスクが45%、胃ガンのリスクが24%、すい臓ガンのリスクが27%低いという結果でした。
上記の数字は、サプリメントによるビタミンB9摂取量も含めた分析の結果。 食事由来のB9摂取量だけに限った分析だと、食道ガンが45%、胃ガンが29%、すい臓ガンが33%というリスク低下幅。

ビタミンB9の摂取量が100μg/日増えるごとに、食道ガンのリスクが9%、胃ガンのリスクが1.5%、すい臓ガンのリスクが6%減るという計算になります。

ただし食道ガンに関しては、ビタミンB9の摂取量が400μg/日を超える辺りから、再びリスクが増加し始めていました。
グラフAが食道ガン、グラフBが胃ガン、グラフCがすい臓ガン
食道ガン・胃ガン・すい臓ガンのいずれについても、サプリメントで摂取するビタミンB9はリスク低下に寄与しないようでした。

ビタミンB9のサプリメントに含まれているのは一般的に、野菜などに含まれる天然のビタミンB9である葉酸塩ではなく、人工的に合成されたビタミン9である葉酸です。 人工の葉酸は天然の葉酸塩に比べて吸収効率が甚だしく悪いうえ、人体への影響が葉酸塩と異なる可能性もあります。 サプリメントのビタミンB9がリスク低下に寄与していなかった理由の1つに、葉酸と葉酸塩の違いもあるかもしれません。

葉酸にしても葉酸塩にしても、過剰であると乳ガンのリスクが増加するという話がある(参考記事①参考記事②)ので、ビタミンB9のサプリメントを使用する場合には過剰摂取に注意が必要です。

ビタミンB9を豊富に含む食品

ビタミンB9は、枝豆・そら豆・大豆・しいたけ・まいたけ・芽キャベツ・ほうれん草・ブロッコリー・よもぎ・春菊・アスパラガス・卵・レバーなどに豊富に含まれています。

食品中にどの程度のビタミンB9が含有されているかと言えば、ゆでた枝豆で260μg/100g、ゆでた芽キャベツで220μg/100g、油で炒めたホウレン草で140μg/100g、油で炒めたマイタケで57μg/100gのビタミンB9、鶏レバーで 1,300μg/100g、生卵で43μg/100gといった具合です。

ビタミンB9の推奨摂取量

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、成人のビタミン9推奨摂取量は男女ともに240μg/日です(妊娠中や授乳期間中はもっと多い)。耐容上限量は900~1000μg/日。