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ビタミンDの血中濃度が高い日本人はガンになりにくい

(2018年3月) "*The BMJ*" に掲載された国立がん研究センター(日本)などによる研究で、ビタミンDの血中濃度が高いとガンになりにくいという結果になっています。

研究の方法

日本に住む中年男女3万4千人弱を16年間前後にわたり追跡調査したデータを用いたケース・コホート研究を行いました。 ケース・コホート研究に使用したデータに含まれていたのは、各種ガンの症例 3,300件および3万4千人から無作為に抽出された4千人超のデータでした。

結果

ビタミンDの血中濃度に応じてデータを4つのグループに分けてグループ間でガンの発症リスクを比較したところ、ビタミンD血中濃度が最低のグループに比べて他の3つのグループでは次のようにリスクが低下していました:
  • 最大のグループ: -22%
  • 2番目のグループ: -25%
  • 3番目のグループ: -19%

肝臓ガンと乳ガン

ガンが生じた部位別に分析したところ、ビタミンD血中濃度と発症リスクとの間に関係が見られたのは肝臓ガンと乳ガン(閉経前)だけでした。

肝臓ガンでは、ビタミンD血中濃度が最高のグループは最低のグループに比べて、発症リスクが55%低下していました。 血中濃度が2番目や3番目のグループでは低下していませんでした。

乳ガンでは、閉経前の女性に限り、ビタミンD血中濃度が2番目に多いグループは最低のグループに比べて、発症リスクが58%低下していました。 血中濃度が最高や3番目のグループでは低下していませんでした。

解説

研究チームは「どのガンでもビタミンD血中濃度が高い場合にリスクが増えてはいなかったが、今回の結果を見ると、ガンの予防においてビタミンDの血中濃度が多ければいいというわけではないかもしれない」と述べています。

肝臓ガンと乳ガン以外のガンでビタミンD血中濃度と発症リスクとのあいだに関係が見られなかったのは、個々のガンに分けると症例数が少なくなったためかもしれません。