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ビタミンDの補給方法は肌の色の濃さにより変えるべき?

(2018年5月) "The Journal of Investigative Dermatology" に掲載予定であるマンチェスター・アカデミック健康科学センター(英国)などの研究によると、色白の人はビタミンDを補給するのに日光浴ではなくサプリメントを利用すると良いかもしれません。

日光浴とビタミンDと皮膚ガン

ヒトは日光浴によりビタミンDを補給します。 太陽の光に含まれる紫外線B波が皮膚に当たると体内でビタミンDが作られます。 しかし、紫外線はA波(UVA)もB波(UVB)も皮膚ガンのリスク要因です。 したがって、ビタミンDを補給しようとして日光浴をすると皮膚ガンになるリスクが増加しかねません。 UVAは肌が老化する原因にもなります。

研究の方法

健康な男女39人を皮膚の色の濃さに応じて6つのグループ(*)に分けて、太陽光に含まれるのと同様の紫外線を、日焼けをしない程度の様々な強さ(†)で浴びてもらいました

(*) 色の薄い順にⅠ~Ⅵというグループに分類される。 グループⅠ~Ⅲは白人で、グループⅣ(4)は東南アジア人/南アジア人/ネイティブ・アメリカン。 グループⅤは南アジア人/カリブ人で、グループⅥ(6)はアフリカ人。

東アジア人(日本人)にピッタリ該当するグループはありませんが、色白な人ならグループⅢ、色黒な人ならグループⅣ(4)といったところしょうか。

(†) 日焼けしてしまう程度の紫外線の20~80%の強さ(被験者の肌色の濃さにより異なる)の紫外線。

結果

紫外線が強いほどビタミンDの血中濃度が増加しましたが、表皮(*)におけるDNAのダメージ(皮膚ガンのリスク)も増加していました。
(*) 皮膚の上層部分。表皮の下に真皮がある。

日焼けしてしまう強さの紫外線の20%の強さの紫外線であっても、ビタミンDが合成されると共に表皮のDNAもダメージを受けていました。

ただし、紫外線によるDNAダメージは肌の色の濃さにより異なっており、メラニンが多く肌の色が濃いほどDNAダメージが少なくなっていました。 DNAダメージが発生する箇所にしても、肌の色が最も濃い場合にはダメージを受けるのが表皮の表層部分だけであったのに対して、肌の色が最も薄い場合には表皮の基底層(*)にかけて均一的にDNAダメージが生じていました。
(*) 表皮のうち最下層。表皮は4つの層に分かれている。

結論

この結果に基づき研究チームは次のように述べています:
「ビタミンDを補給するうえで、肌の色が比較的濃い人は日焼けしない程度に日光浴をすると良いかもしれない。 肌の色が比較的薄い人はビタミンDを補給しようとして日光浴をすると、弱い日光であっても表皮の基底層までダメージを受けてしまう(のでビタミンDのサプリメントを利用すると良いかもしれない)」