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ビタミンDのサプリメントによってビタミンD中毒になるケースは稀

(2015年5月) 骨の健康だけでなく、2型糖尿病・ガン・心血管疾患の予防にも良いということで米国ではビタミンDのサプリメントを利用する人が増えていますが、"Mayo Clinic Proceedings" に掲載された Mayo Clinic(米国)の研究によるとサプリメントによってビタミンD中毒になるケースは稀です。

研究の方法

米国ミネソタ州の住人 20,308人の 2002~2011年にかけての医療データを調査しました。

結果
ビタミンD中毒は僅か1件

今回調査したデータにおいて急性ビタミンD中毒(acute vitamin D toxicity)であることが明確だったケースは僅か1件でした。 このケースでは3ヶ月間にわたってビタミンDを毎日5万IU(International Unit)と、それに加えてカルシウムのサプリメントも服用しており、ビタミンD血中濃度が 364ng/mL にもなっていました。

米国でのビタミンD推奨摂取量がビタミンDが不足している人の場合でも1日あたり4千IUであることから、5万IUというのが異常な服用量であることがわかります。
ビタミンD中毒
Mayo Clinic によると、ビタミンD中毒で問題となるのは主として高カルシウム血症です。 高カルシウム血症とは血中カルシウム濃度が過剰となる状態のことで、ビタミンDの血中濃度が非常に高いときに起こることがあります。 高カルシウム血症の症状は、食欲不振・吐き気・脱力感・腎結石などです。 心臓や脳の機能が妨げられて命に関わる事態になることもあります。
他の主な結果
他の主な結果は次のようなものです:
  • ビタミンD血中濃度が高いとみなされる 50ng/ml を超えていたのは全体の8%で、100ng/mL を超えていたのは僅か1%でした。 ビタミンD血中濃度が 50ng/mL を超えていた人たちにおいても、高カルシウム血症のリスクは増えていませんでした。
  • ビタミンDの血中濃度が 50ng/mLを超えるケースは65才超の女性に多く見られました。 65才超の女性にはビタミンDのサプリメントを飲む人が多いためだと思われます。
  • 2002年から 2011年にかけてビタミンDの血中濃度が 50ng/mLを超える人の数が劇的に増えていました。 2002年には9人/10万人だったのが、2011年には233人/10万人にまで増えていたのです。
ビタミンDは皮膚に日光が当たることによって作られるほか、脂肪分の多い魚やキノコなどの食品に含まれていますが、ビタミンDを大量に含む食品は存在しませんし、日光に当たりすぎてビタミンDが過剰に生産されることも普通は無いので、サプリメント以外でビタミンDが過剰となる心配はありません。