ビタミンD2 のサプリメントでビタミンD3 の体内量が減少する

(2014年1月) "Nutrients" 誌に掲載された Appalachian State University の研究によると、筋力トレーニングの前に服用するビタミンD がビタミンD2 であると、筋肉の回復には逆効果となります。

ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)のサプリメント服用によってビタミンD3(コレカルシフェロール)の体内量が減少するために、ビタミンD2 を服用していると激しい筋肉トレーニングを行った後の筋肉の損傷が増加するというのです。

研究の方法

この研究では、カー・レースのピットクルーを務める人たちを2つのグループに分け、6週間にわたって毎日、一方のグループにはビタミンD2(3,800IU/日)を、もう一方のグループにはプラシーボ(二重盲検法を採用)を服用してもらい、ビタミンD2 の運動による筋肉の損傷と筋肉痛への効果を調べました。

今回使用したビタミンD2 の原料は "Portobello" という種類のキノコに紫外線を当てたものです。 キノコに紫外線を照射することによって、キノコに含まれるエルゴステロールがエルゴカルシフェロール(ビタミンD2)へと変換されるのです。

結果

研究グループは当初、(ビタミンD が不足しがちな冬季には特に)運動前にビタミンD2 を服用することで炎症が減少して、運動による筋肉の損傷からの回復が促進されるだろうと予想していました。 ところが蓋を開けてみると予想とは裏腹に、ビタミンD2 の服用によって運動による筋肉損傷が増加していたのです。

コメント
研究者は次のように述べています:
「ビタミンD2 の血中量が増加しているあいだは、ビタミンD3 の量が減少していました。 そして驚くべきことに、ビタミンD2 を服用した方のグループで筋肉の損傷が少なからず増加していました。 重量上げをする人、あるいは激しい運動をする人は、ビタミンD2 のサプリメントを避けるのが良いでしょう」
「日光が肌に当たったとき作られるビタミンD は、D3 の方です。 したがって、体はビタミンD3 の方に慣れていて、大量のビタミンD2 が体内に存在するのは異常な事態だというわけです。 そのために、ビタミンD2 の大量服用によって筋肉に好ましくない影響が生じたのだと考えられます。他の研究者にも今回と同様の研究を繰り返してみて、今回の結果を確認して欲しいですね」
この研究は Dole Foods Inc.(ジュースや果物のメーカー) による資金提供で行われました。