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ビタミンDのサプリメントに風邪やインフルエンザを予防する効果

(2017年2月) "*The BMJ*" に掲載されたロンドン大学(クイーン・メアリー)などの研究によると、ビタミンDのサプリメントが風邪やインフルエンザといった急性呼吸器感染症の予防に有効かもしれません。

研究の方法

インド・米国・アフガニスタン・英国・ベルギー・日本・イタリア・オーストラリア・カナダなど14ヵ国で行われた25の臨床試験(被験者数の合計は1万人超、年齢は0~95才)のデータを分析しました。

ビタミンDの投与は毎日または毎週(試験により異なる)行われました。 1日あたりの投与量も800IU未満/日~2千IU以上/日と様々でした。

結果

25の臨床試験の結果を個別的に見ると、ビタミンDのサプリメントが急性呼吸器感染症の予防に有効であるという結果になったものと、有効ではないという結果になったものが混在していました。

しかし個々の臨床試験のデータを併せて総合的に見ると、ビタミンDのサプリメントを毎日あるいは毎週使用することによって急性呼吸器感染症のリスク(オッズ比)が12%低下していました。 ビタミンDを一度にまとめて大量に投与するのは効果が無いようでした。

ビタミンDが不足していると効果大

当初にビタミンDが極度に不足していた(血中濃度がが25nmol/L未満)グループに限ると、ビタミンDのサプリメントによって急性呼吸器感染症のリスクが70%も低下していました。

当初のビタミンD血中濃度が25nmol/L以上(*)だったグループに限ると、この数字は25%に過ぎませんでした。
(*) WHO(世界保健機関)の基準では、ビタミンD血中濃度が50nmol/L未満でビタミンD不足です。
類似研究
子供に毎日

2012年に "Pediatrics" 誌に掲載された研究(被験者数250人の臨床試験)では、ビタミンD血中濃度が低い(平均17nmol/L)子供にビタミンDのサプリメントを7週間にわたり毎日300IU与えたところ、風邪やインフルエンザにかかるリスクが半分に低下しました。

成人にまとめて

300人超の健康な成人を被験者として行われた研究(2012年に "JAMA" に掲載)では、20ヶ月間にわたり月に一度大量のビタミン(最初の2ヶ月は20万IU/月、残りの18ヶ月は10万IU/月)を投与しても風邪を予防する効果は得られませんでした

"*The BMJ*" に掲載された今回の研究の結果を鑑みれば、成人の研究でビタミンDの風邪予防効果が発揮されなかったのは、大量のビタミンDをまとめて投与したからなのかもしれませんし、そもそもビタミンDが不足してなかった可能性(被験者の血中濃度は不明)も考えられます。