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ビタミンDとカルシウムの同時服用に認知症防止の効果なし

(2012年12月) "Journal of the American Geriatrics Society" に掲載された米国の研究で、ビタミンDとカルシウムのサプリメントを低量で同時に摂取しても、認知症の予防効果は無いという結果になりました。 ただし、ビタミンDの有効性が完全に否定されたわけではありません。

研究の方法

今回の研究は、4,100人の女性を対象に行われました。 研究開始の時点における女性たちの平均年齢は71才で、認知症の人はいませんでした。

これらの高齢女性たちを2つのグループに半分に分け、一方のグループにはビタミンDを 400IU とカルシウムを 1,000mg を毎日服用してもらい、もう一方のグループにはプラシーボを服用してもらいました。 服用期間は平均で8年間。

結果

ビタミンDおよびカルシウムを服用したグループとプラシーボを服用したグループとで認知障害が出る率に違いがありませんでした。

いずれのグループでも5%に当たる約100人ほどが軽度の認知症(記憶障害からアルツハイマー病までを含む)になったのです。

解説

過去の研究では今回の結果とは違って、ビタミンDに高齢者の記憶喪失や脳機能の衰えを防止する効果のあることが示唆されています。 さらに研究グループによると、今回の研究では服用量が足りなかった可能性があります。 研究終了後に米国のビタミンとミネラルの摂取基準が変更されたのです。

現在の米国のビタミンD摂取推奨量(一日当たり)は、70才までの男女では 600IU、70才以上では 800IU となっています。 これに対して、今回の研究の摂取量は上記のように 400IU でした。 カルシウムについても、700~1,300mg が推奨量で、3,000mg が摂取許容量となっています。

研究グループでは、カルシウムとビタミンDの効果が互いに干渉しあったためにビタミンDの認知症防止効果が発揮されなかった可能性もあると考えています。