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ビタミンD不足で乳ガンのリスクが増加

(2013年2月) "Cancer Causes and Control" 誌に掲載されたカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究によると、ビタミンDが不足している女性は乳ガンになるリスクが増加する恐れがあります。

研究の内容

この研究では、米国防衛省が採集している900万人分の血液サンプルから、乳ガンと診断された女性600人分の血液サンプルであって乳ガンと診断される三ヶ月前に採取されたものと、乳ガンではない女性600人分の血液サンプルを解凍して分析しました。

分析の結果、ビタミンDの血中濃度が低い女性では血中濃度が高い女性より三倍も乳ガンになるリスクが増加していました。

解説

今回の研究は、乳ガンの患者が体に異変を感じて病院で診察を受ける三ヶ月前の時点での血中のビタミンDの量を調べたというわけですが、研究者の話では、この三ヶ月前というのは、腫瘍が成長に必要な血管を最も活発に拡充している時期である可能性があり、ビタミンDにより乳ガンのリスクが減少するのは、ビタミンDが腫瘍の増殖に必要な血管の成長を阻害するからである可能性があります。

過去の研究

2011年に同じ研究グループが行ったメタ研究(他の複数の研究結果を分析する研究)の結果からは、ビタミンDの血中濃度が 50ng/ml であると乳ガンのリスクが50%減少すると推測されます。 この 50ng/ml という血中濃度は、ビタミンDの吸収効率に個人差はありますが、一日あたり 4,000IU のビタミンDを食事またはサプリメントによって摂取することで達成できます。

4,000IU/日は多過ぎないか?

日本の厚生労働省による「日本人の食事摂取基準」では、成人におけるビタミンDの摂取上限量は50μg(2000IU)/日とされており、また、独立行政法人国立健康・栄養研究所による健康食品の安全性・有効性情報によれば、妊娠中・授乳中は経口摂取で400 IU/日を超えると危険であるとされています。

これらの日本の基準値に対して、4,000IUというのは非常に多いように思われますが、研究者は25-ヒドロキシビタミンD(カルシフェジオール)の形で 4,000IU/日であれば、これまでのあらゆる研究データからして副作用は無いと断言しています。 ただし、「ビタミンDの摂取量を大きく増やす前に、医療機関で血中ビタミンD濃度を測るように。 それから、ビタミンDの大量摂取は、医師の監督の下で短期間のみ行うように」と注意しています。