ビタミンD不足は鬱症状の原因ではなく結果?

(2015年3月) 過去の研究で、鬱症状がビタミンDが不足している人に多く見られることが示されていますが、"Maturitas" 誌に掲載された西オーストラリア大学の研究によると、ビタミンD不足は鬱症状の原因ではなく結果だと思われます。出典: Vitamin D and depression links debunked

研究の内容

鬱を現在抱えているか鬱の病歴がある71~88才の男性 3,105人のビタミンD血中濃度を測定したところ、ビタミンD血中濃度と現在の鬱症状の有無との間では相関関係が認められましたが、過去または将来の鬱症状の有無との間では認められませんでした。

研究者のコメント
研究者は次のように述べています:

「脳に複数の種類のビタミンDの受容体が存在していることから、ビタミンDが脳機能のいずれかの部分に関与していると思われます。 したがって、ビタミンD不足が鬱の原因になるという考えも生物学的にありそうな話に思えます。

しかしながら今回の結果を見ると、ビタミンD不足が鬱の原因になるのではなく鬱がビタミンD不足の原因になっているようです。 鬱の人はあまり外に出ないので、日光に当たることが少なくビタミンD不足になるのではないでしょうか」
研究チームはビタミンDにごく僅かな抗鬱効果のある可能性が存在することは認めていますが、鬱の治療にビタミンDのサプリメントを用いることに対しては否定的です。 オーストラリアの研究に、ビタミンDの過剰服用によって転倒・骨折のリスクが増加するという結果になったものがあります。