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ビタミンD不足が免疫細胞を介して2型糖尿病などの発症に関与?

(2015年3月)"Cell Reports" 誌に掲載されたワシントン大学の研究によると2型糖尿病や動脈硬化の発症にビタミンDの不足が関与しているかもしれません。

この研究でマウスを遺伝子改造して単球とマクロファージ(いずれも炎症に関与する免疫細胞)におけるビタミンD受容体を不活化させたところ、ブドウ糖が過剰に作られ、インスリン抵抗性が生じ、血管に動脈硬化のプラークが蓄積したのです。

単球は骨髄で作られる白血球で、作られてから数日間を血流中で過ごしたのち、体組織に入り込んでマクロファージへと成熟します。 研究者は次のように述べています:
「単球とマクロファージのビタミンD受容体を不活化すると、肝臓と動脈壁において炎症が促進されます。 さらに、血中に存在する単球が血管壁に入り込み易くなります。 血管壁に入り込んだ単球は、コレステロールを沈着させたり炎症性の物質を分泌したりして糖尿病や心臓疾患を促進します」

今回の研究では、ビタミンDが欠乏状態にある(今回の研究で言えば、受容体が機能しないためにビタミンDが存在していても利用できない)ときに、血流中に存在する単球が脂肪を血管壁へと運搬することも明らかになりました。

ビタミンD欠乏の解消で状態が改善
(遺伝子改造によりビタミンDが欠乏しているために)2型糖尿病と動脈硬化を発症していたマウスに、普通の健康なマウスの骨髄を移植したところ、(遺伝子改造マウスで正常なビタミンD受容体を持つ単球とマクロファージが作られるようになったために、遺伝子改造マウスの単球とマクロファージがビタミンDを利用できるようになって)遺伝子改造マウスの炎症が軽減されて、血糖値が低下し、インスリン感受性も改善されました。
「ビタミンDを処理する能力を失ったマウスで糖尿病とアテローム性動脈硬化が引き起こされたことから、ビタミンDを十分に利用できるようにする(不足状態であれば補給してやる)ことで逆の効果(糖尿病や動脈硬化が治まる)が得られる可能性があります」
研究チームは現在、2型糖尿病へのビタミンD投与の効果を調べる(ヒトを対象とする)臨床試験を行っています。
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