閲覧以外でのコンテンツの利用をお考えの方は引用・転載をするときのルールをご確認ください。
Copyright (c)2013-2017 最新健康ニュース All Rights Reserved.

ビタミンD に糖尿病予防効果はない

(2014年10月) これまでの複数の観察研究でビタミンD 不足が2型糖尿病の一因となっている可能性が示唆されていましたが、"The Lancet Diabetes & Endocrinology" に掲載されたケンブリッジ大学の研究により、ビタミンD の体内量と2型糖尿病発症リスクとの間の因果関係が否定されました。
今回の研究では、ビタミンD と糖尿病リスクとの関係を、ビタミンD 血中量をコントロールする遺伝子を用いて調査しました。

ビタミンD の体内量をコントロールする複数の遺伝子変異体の間で2型糖尿病発症リスクを比較したところ、遺伝子変異体が違っても糖尿病発症リスクは変わりませんでした。 さらに、ビタミンD の量と血糖値や糖化ヘモグロビン(A1c)値などの糖尿病に関与する項目の関係を調べても因果関係は見当たりませんでした。

今回の結果は、複数の無作為対照試験の結果とも一致しています。 これらの対照試験においても、ビタミンD のサプリメントを服用したグループで2型糖尿病のリスクは下がっていませんでした。 35の短期間の試験のデータを分析したメタ分析でも、ビタミンD のサプリメントに2型糖尿病を予防する効果はあまり期待できないという結果になっています。

これまでの観察研究においてビタミンD と糖尿病リスクのあいだに関係が見られた理由について研究者は、運動量などのようにビタミンD 血中量と2型糖尿病リスクの両方に影響する要因を十分に考慮できていないためではないかとしています。

ただし研究者は、ビタミンD と2型糖尿病の関係に関する研究の余地がこれ以上無いわけではないとも述べています。

ビタミンD は糖尿病前症に効果なし
(2014年7月) "Diabetes Care" 誌オンライン版に掲載されたノルウェーの研究では、糖尿病前症の人がビタミンD を服用しても血糖上昇速度(glycemic indices)や心血管疾患リスクに改善は見られないという結果になっています。

この研究では、空腹時血糖異常(IFG)または耐糖能障害(IGT)のある男女511人を2つのグループに分けて、一方のグループにはビタミンD3 を、そしてもう一方にはプラシーボを1年間にわたって服用してもらいました。

しかしながら1年後、ブドウ糖代謝・インスリン分泌量・インスリン感受性のいずれにおいても、2つのグループの間で違いが見られませんでした。 血圧と、高感度C反応性タンパク質の血中量(炎症の指標)についても同様に違いが見られませんでした。

また、プラシーボのグループに比べて、ビタミンD のグループでは LDL(悪玉)コレステロールの量は僅かながらも有意に減少していたものの、HDL(善玉)コレステロールの量も減少していました。

研究者は次のように述べています:
「今回の研究では、糖尿病前症の人がビタミンD を補給しても、血糖上昇速度・血圧・血中脂質は改善しないという結果になりました」