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ビタミンD摂取量が人並みでも遺伝子しだいでビタミンD不足に

(2015年12月) デンマーク工科大学の研究により、遺伝子の違いによってビタミンDの利用効率に差があることが明らかになりました。

特定の遺伝子変異体を有する人は、ビタミンDを強化した食品を食べたり紫外線を照射されたりしてもビタミンDの血中濃度が増えにくかったのです。 このような人ではビタミンDが不足するリスクが高くなります。
ビタミンD

ビタミンDは骨の健康にとって大切であるだけでなく、心臓病・炎症性疾患・自己免疫疾患・一部のガン・早死にのリスクにも影響すると考えられています。

ビタミンDは日光に含まれる紫外線B波が皮膚に当たることで作られるため、日照量が少ない冬に不足しがちです。 ビタミンDは食事やサプリメントで補給することもできます。
研究の方法

2つの試験を行って、ビタミンD強化食品や紫外線照射によって増えるビタミンD血中濃度と7種類の遺伝子における25種類の遺伝子変異体との関係を調べました。

2つの試験とは次のようなものです:
  • 4~60才の男女756人を被験者として、①夏の終わり頃、②冬の終わり頃、および③ビタミンDを強化した食品を冬季の半年間にわたり食べた後のビタミンD血中濃度を測定するという試験。
  • 冬季の10日間のうちに2~3日おきに人工の紫外線を4回照射されるという試験。 18~60才の男女92人を被験者としました。 紫外線の照射量は4回の合計で6SEDまたは7.5SEDでした。
    1.5SEDが、北緯56度のデンマークにおいて晴れた夏の日の正午の太陽光に15分ほど当たるのに相当します。
結果
夏の終わり頃・ビタミンD強化食品を食べた後・人工の紫外線を照射した後という3つのケースにおいて、CYP2R1という遺伝子とGCという遺伝子における変異体の違いがビタミンD血中濃度の差に影響していました。

CYP2R1遺伝子は、25-ヒドロキシラーゼと呼ばれ摂取したビタミンDを25-ヒドロキシビタミンDへと変換する酵素をエンコードします。

GC遺伝子は、ビタミンDおよびビタミンD代謝物の血中における輸送に関与するビタミンD結合タンパク質(DBP)をエンコードします。

ビタミンD強化食品を食べなかった冬の終わり頃(ビタミンDの供給源が不足している状況)においては、遺伝子変異体の違いによるビタミンD血中濃度の差は見られませんでした。

指針

成人に一般に推奨される摂取量は日本では5.5μg/日、北欧諸国でも10μg/日ですが、研究者によると、遺伝子的にビタミンD不足のリスクが高い人は1日あたり15μg以上を摂取することで必要なビタミンDを確保できます。

15μg/日という摂取量は米国やカナダで推奨摂取量として検討されている量でもありますが、ビタミンD不足のリスクが低い(ビタミンDを効率的に利用できる)人が15μg/日を長期間服用し続けた場合の安全性は確認されていません。
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