ビタミンDで1型糖尿病の発症リスクが半分に①

ビタミンDの血中濃度が 75 nmol/L 超ならば
"American Journal of Epidemiology" オンライン版(2013年2月)に掲載されたハーバード大学の研究によると、青年期に体内のビタミンDの量が十分であると1型糖尿病になるリスクが半分になる可能性があります。
1型糖尿病
1型糖尿病では、膵臓のインスリンを作る細胞が免疫系に攻撃されて、インスリンが体内で作られないようになってしまいます。 1型糖尿病は、子供のときに発症することも珍しくありませんが、60%ほどは20歳以降に発症します。

過去の複数の研究でも、ビタミンDの欠乏によって1型糖尿病のリスクが増加することは示唆されています。 また、ビタミンDが十分であると多発性硬化症を発症するリスクが減少することを示した研究もあります。 多発性硬化症は1型糖尿病と同じ自己免疫疾患であって、遺伝子的および疫学的に1型糖尿病と共通点があります。

研究の方法

この研究では、米国防省が収集している4,000万以上の血液サンプルを利用して、1997~2009年のあいだに1型糖尿病と診断された310人から糖尿病発症の前に採取していた血液を、613人の対照群の血液と比較しました。

結果

健康な白人の若者ではビタミンDの血中濃度が高レベル(>75 nmol/L)にある場合に、最低レベル(<75 nmol/L)にある場合と比べて1型糖尿病を発症するリスクが半分になっていました。

ヒスパニック系および黒人では、このような関係は見られませんでしたが、研究者によればこれはヒスパニック系と黒人の被験者数が少ないためである可能性があります。

研究者は次のように述べています:
「通常の範囲内と思われるビタミンDの血中量であっても1型糖尿病のリスクは増加していたため、(1型糖尿病の発症予防という観点からすると)ビタミンDの摂取量が有益である人は相当いると考えられます」