ビタミンDにインスリン耐性を改善する効果?

(2016年9月) ビタミンDの欠乏により2型糖尿病のリスクが増加するという研究が複数存在しますが、欧州糖尿病研究学会で発表されたトリノ大学(イタリア)の研究によると、インスリン耐性の改善にビタミンDが有効かもしれません。

この研究で、脂肪と糖分を過剰に含むエサによりインスリン耐性が生じたマウスにビタミンDを投与したところ、インスリン感受性が向上したのです。

研究の方法

オスのマウス40匹を2つのグループに分けて、4ヶ月間にわたり普通のエサまたは高脂肪・高糖分のエサを与えました。 そのうちの一部のマウスにのみ、ビタミンDを体重1kgあたり7μgという量で、2ヶ月間にわたり週に3回投与しました。

結果
高脂肪・高糖分のエサを食べたグループは、普通のエサを食べたグループに比べて、体重と血糖値が高く(*)、耐糖能が損なわれていました。 高脂肪・高糖分のエサを食べたグループの筋肉では、ミオステアトーシス(筋肉に脂肪が蓄積すること)と中性脂肪値の増加が見られ、これらに対応するようにインスリン応答性が損なわれていました。
(*) 体重は24.8gに対して31.8g、血糖値は108mg/dLに対して145mg/dL。

(高脂肪・高糖分のエサを食べたグループのうち)ビタミンDを投与されたマウスでは、(ビタミンDを投与されたかったマウスに比べて)体重が少なく、経口ブドウ糖負荷試験の結果が良好で、筋肉のインスリン応答性が改善し、さらに脂肪酸の合成量が減ったためにミオステアトーシスも改善されていました。

さらに、高脂肪・高糖分のエサにより最終糖化産物(AGE)(*)の一種であるCMLとその受容体であるRAGEが増加していましたが、それもビタミンDの投与により軽減されました。
(*) AGEは様々な病気や老化に関わっています。