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ビタミンDの合成に必要な日光浴の時間は、夏には10分だが冬には2時間超

(2017年4月) ビタミンDは日光に含まれる紫外線が皮膚に当たることで合成されますが、"Science of the Total Environment" 誌に掲載されたバレンシア工科大学の研究で、ビタミンDを十分に得ようとしたときに必要となる日光浴の時間が春夏秋冬の各季節ごとに調査されています。

研究の方法

2003年~2010年にかけて春夏秋冬それぞれにおける真昼(12:30~13:30)の太陽紫外線照射量を調べ、1,000IU/日という量のビタミンDを体内で合成しようとするときに必要となる日光を浴びる時間を割り出しました。

結果

4月や7月には、紫外線の量が多いうえに薄着で肌の露出度が25%もあるので、日光に10分間さらされるだけで 1,000IU/日のビタミンDを得ることができるという計算になりました。 同様の計算で、10月に必要な日光浴の時間は30分間となりました。

逆に真冬の1月には、紫外線の量が少ないうえに厚着により肌の露出度が10%ほどでしかないため、1,000IU/日のビタミンDを得ようとすると日光を130分間ほども浴びる必要があります。

留意点

上記の結果では、フィッツパトリック・スケールと呼ばれる肌の色の濃さの分類において「タイプ3」に分類される人を想定しています。

フィッツパトリック・スケールの分類は6段階で、タイプ1がもっとも色白(北欧由来の白人)でタイプ6がもっとも色黒(アフリカ由来の黒人)です。 タイプ3に分類されるのは、ヨーロッパ中央部~南部にもともと住んでいた人たちです。 アジア系の人はタイプ4に分類されるので、肌の色の濃さという点からは今回の結果は多くの日本人にもかなり当てはまるでしょう。

ただし今回の研究が、日照量の多いスペインのバレンシアで行われたという点には注意が必要です。

日光の有益性と有害性

日光は、ビタミンDの合成に必要であるだけでなく、一酸化窒素の放出量を増やして血圧を下げるほか、肥満・糖尿病の抑制にも効果を発揮するのではないかと期待されています。

これ以外にも、次のような結果になった研究があります:
  • 日光にも含まれる青色の波長の光に免疫細胞の一種であるT細胞を活性化させる効果がある。
  • 日光の量が少ない地域では白血病・すい臓ガン・注意欠陥・多動性障害(ADHD)などになる人が多い。
  • 日光に当たることが多い人は、そうでない人に比べて早死にのリスクが低い。 日光に当たることが多いと皮膚ガンになるリスクが高かったものの、心臓疾患などでで死ぬリスクが低かった。
その一方で、日光に含まれる紫外線は皮膚ガンや皮膚の老化の原因となります。 妊娠中に日光に当たり過ぎると体内の葉酸塩が不足して胎児の発達に悪影響が生じる恐れもあります。