ビタミンEにアルツハイマー病を予防する効果? (レビュー)

(2018年7月) マレーシアの研究グループがビタミンE(トコトリエノール)のアルツハイマー病(AD)予防効果についてまとめたレビューを "Nutirients" 誌に発表しています。

レビューの要点

  1. 動物実験では、トコトリエノールがフリー・ラジカルをスカベンジ(掃除)したりミトコンドリア機能や細胞修復を促進したりすることによって酸化ストレスを軽減する可能性が示されている。

  2. グルタミン酸が細胞に引き起こす神経毒性をトコトリエノールが防ぐことも示されている。

    グルタミン酸は興奮性の神経伝達物質の1つで、記憶の形成や学習において主要な役割を果たすが、ADの発症に関与する有害な作用(神経細胞が死滅したり脳が萎縮したり)もある。
  3. 疫学的研究(前向き研究と横断研究)では、トコトリエノールが十分である人にはADが少ないことが示されている。参考記事: ビタミンE不足でアルツハイマー病のリスクが増加する?
  4. ただし、トコトリエノールがADの予防に有効であることを支持する臨床試験は未だ行われていない。
  5. したがって、トコトリエノールはADを予防する効果が期待されるものの、臨床試験で効果が確認されるまでヒトにおける有効性は不透明であるということになる。