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ボランティア活動そのものに死亡リスクを減らす効果がある可能性が強まる

(2017年4月) "International Journal of Epidemiology" に掲載されたクイーンズ大学ベルファスト(アイルランド)の研究によると、その理由はボランティア活動をしている人の恵まれた生活環境ではなく、ボランティア活動それ自体にありそうです。

今回の研究の意味

これまでに複数の研究で、ボランティア活動に参加する人の死亡リスクが低いことが示されていますが、ボランティア参加者の死亡リスクが低い理由がボランティア活動への参加それ自体よりも、「生活が恵まれている」などのように死亡リスク低下との関係が知られていて、さらにボランティア参加者に共通して見られもする性質にあるのではないかという疑惑が残っています。

しかし今回の研究により、その疑惑が薄れました。 ボランティア活動に参加する本人の死亡リスクが低かった一方で、生活環境や生活習慣などをある程度共有しているはずの配偶者の死亡リスクは低くなかったのです。

研究の方法

25才以上の既婚者男女60万人超の死亡状況を33ヶ月間にわたり追跡調査しました。 60万人超うち10万人超がボランティア活動に参加していました。

結果

ボランティア活動に参加するのは恵まれている人が多い

ボランティア活動に参加する人は、そうでない人に比べて①裕福で、②教育水準が高く、③信仰心が篤い傾向にありました。 この点に関しては、これまでの研究と同様の結果なのでしょう。

裕福な人や教育水準が高い人は死亡リスクが低くなります。 信仰心に関しても、(健康な人の場合に限り)信仰心が強いと死亡リスクが低いというデータがあります。

ボランティア参加者本人の死亡リスク

死亡リスクに影響する様々な要因(*)を考慮しつつ、ボランティア活動に参加するグループと参加しないグループを比較したところ、ボランティア活動に参加するグループのほうが死亡リスクが22%低くなっていました。
(*) 具体的には不明。 裕福さなどでしょうか。

ボランティア参加者の配偶者の死亡リスク

ところが、自分の配偶者がボランティア活動に参加するというグループと参加しないというグループとで比較しても、死亡リスクに違いが見られませんでした