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クルミにメタボリック・シンドロームを予防する効果?

(2017年9月) "Nutrients" 誌に掲載されたシャヒード・ベヘシュティー医科学大学(イラン)の研究によると、クルミがメタボリック・シンドローム(以下「メタボ」)の予防に役立つ可能性があります。

研究の方法

イランに済む19~74才の男女 1,265人のナッツ類(くるみ・アーモンド・ピスタチオ・ピーナッツ・ヘーゼルナッツ)摂取量をアンケート調査により調べたのち6年間ほどにわたりメタボの発症状況を追跡調査しました。

そして、ナッツ類の摂取量に応じてデータを3つのグループに分けて、グループ間でメタボになるリスクを比較しました。 データの分析においてはメタボのリスクに影響する様々な要因を考慮しました。

結果

追跡期間中に276件のメタボが発生しました。

ナッツ類全体

ナッツ類全体では、摂取量が最大(8.7g/週)のグループは最低(1.6g/週)のグループに比べて、メタボのリスクが32%低くなっていました。

クルミ

クルミの摂取量が最大(5.5g/週)のグループは最低(0.6g/週)のグループに比べて、メタボのリスクが25%低くなっていました。

クルミの摂取量が多いととメタボ・リスクが低いという関係は、45才以上の場合(-48%)・糖尿病の家族歴がある場合(-61%)・肥満者である(BMIが25以上)場合(-57%)に顕著でした。

アーモンド

肥満者に限り、アーモンドの摂取量が最大のグループは最低のグループに比べて、メタボのリスクが41%低くなっていました。

その他のナッツ

ピスタチオ・ピーナッツ・ヘーゼルナッツの3種類については、個別の分析では摂取量とメタボ・リスクとの間に関係が見られませんでした。

関連研究

  • 今回と同じシャヒード・ベヘシュティー医科学大学が 2016年に発表した研究では、今回の研究と同じコホートのデータを分析して、ナッツ類摂取量が多い人は2型糖尿病になるリスクが50%ほど低いという結果になっています。
  • テキサス大学の研究では、12~19才の米国人 2,233人のデータを調査して、ナッツ類を12.9g以上/日食べている子供はメタボのリスクが半分未満であるという結果になっています。 ただし、リスク低下が顕著だったのはナッツ類の摂取量が50g/日まででした。
  • 2015年に発表された米国農務省などによる研究では1万4千人超のデータを分析して、ナッツ類を食べる習慣がある人のほうが体重血圧コレステロール値インスリン抵抗性が適正であることが多いという結果になっています。 ただし、メタボのリスク自体については、ナッツ習慣による差は見られませんでした。
  • 2015年に "American Journal of Clinical Nutrition" に発表されたメタ分析では21の臨床試験のデータを分析して、ナッツ類の中でも特にピスタチオ血圧を下げる効果が期待できるという結果になっています。
  • 2016年に "Acta BioMedica" 誌に発表されたシステマティック・レビューでは9つの研究のデータを分析して、ピスタチオコレステロール値の改善に有益であるという結果となっています。
  • 2017年に発表されたウーロンゴン大学の研究では、ダイエットのときにクルミを食べると体重が減りやすいという結果になっています。
  • 2015年に発表されたペンシルバニア大学の研究によると、アーモンドコレステロール値を改善したり腹部脂肪を減らしたりする効果が期待できるかもしれません。