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ウォールナッツが前立腺ガンの進行抑制に効果(マウス実験)

(2014年11月) "Journal of Medicinal Food" に掲載されたカリフォルニア大学デイビス校などの研究(マウス実験)によると、ウォールナッツ(クルミ)あるいはウォールナッツ・オイルを取り入れた食事が前立腺ガンの進行抑制に有効かもしれません。

ウォールナッツによってマウスの前立腺ガンの進行が鈍化しただけでなく、IGF-1 という前立腺ガンや乳ガンに関与するホルモンの量やコレステロールが減り、インスリン感受性が改善されていたのです。

研究者は次のように述べています:
「一般的に脂肪は良くないものだと考えられていますが、そうではありません。 その良い例がウォールナッツです。 ウォールナッツには多量の脂肪分が含まれていますが、それによってマウスの前立腺ガンの成長が促進されたりはせず、逆に抑制されるという結果になりました」
今回の研究

研究チームの以前の研究でも、ウォールナッツによってマウスの腫瘍が小さくなるという結果になっていましたが、ウォールナッツのどの部分(果肉なのか、オイルなのか、オメガ3脂肪酸なのか)が効いたお陰なのかが不明でした。

そこで今回の研究では、比較対照用のマウスたち(対照群)に与えるエサに、複数の脂肪を混合してウォールナッツの脂肪酸と実質的に同じとなるように調整されたものを用いて、ウォールナッツを与えた場合との効果の違いを比較しました。 マウスは次の3つのグループに分けられました:
  1. ウォールナッツ全体を与えられるマウス
  2. ウォールナッツ・オイルを与えられるマウス
  3. ウォールナッツを模した混合脂肪を与えられるマウス
結果

それぞれのエサを18週間にわたって与えたところ、以前の研究と同じ結果が再現されました。 ウォールナッツ全体を与えたグループとウォールナッツ・オイルを与えたグループでは前立腺ガンの成長が鈍化しましたが、似非ウォールナッツ・オイルを与えたグループでは鈍化しなかったのです。

解説
この結果から、オメガ3脂肪酸以外のウォールナッツの成分が前立腺ガンの成長を抑制する効果をもたらしているのだと考えられます。 参考記事: オメガ3脂肪酸で前立腺ガンのリスクが増加
「今回の研究では、(前立腺ガンの成長抑制に効果があるのが)オメガ3脂肪酸それ自体では無いことが示されました。 オメガ3脂肪酸とウォールナッツ・オイルの他の成分との組み合わせ(で前立腺ガンの成長を抑制する効果が生じているの)かもしれません」

ウォールナッツのどの成分の組み合わせなのかは不明ですが、繊維質・亜鉛・マグネシウム・セレニウムでないことはわかっています。

メカニズム
この研究では、ウォールナッツがガンの成長に関わる複数のメカニズムを調節することも示されました。
「(ウォールナッツによる)IGF-1 の減少によってガンの成長が通常よりも遅くなるようです。 また、(ウォールナッツによって)コレステロールが低下することでガン細胞が素早く成長するのに必要なコレステロールが不足するのかもしれません」

(たぶん、1または2のグループでは)アディポネクチン(インスリンの効果を高める作用や抗炎症作用がある)と腫瘍抑制因子 PSP94 の量が増加し、COX-2(炎症を誘発する)の量が減っていました。 これらはいずれも前立腺ガンのマーカーです。

今回の研究はマウスを用いて行われたものなので、そのままヒトに当てはまるわけではありません。 しかし研究者は、食生活にウォールナッツを取り入れるのが有益だろうと述べています:
「ただし、今回の研究でマウスに与えたウォールナッツの量は2.6オンス(70g超)で、そのカロリーは482kcal になります。 このカロリーは微々たるものとは言えませんが、610kcalもある特大サイズのフライドポテトよりはマシでしょう。 ウォールナッツは他の研究で、心臓・血管の健康に有益であることも示されています」
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この研究には California Walnut Board(カリフォルニア州のウォールナッツ業界団体)が資金を一部提供しています。
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