(2019年1月) "Psychological Research" 誌に掲載された英国の研究で、水分が不足しているときに水を飲むと判断力が向上するという結果になりました。
研究の方法
成人男女29人に、夕食を抜いた翌日に(12時間にわたり水分を摂らずにいる状態で)認知能力を調べるテストを2回受けてもらいました。 ただし2回のうち1回は、テストを受ける前に水を500ml飲みました。
結果
水を飲んでからテストを受けたときには、主観的な喉の渇きや注意力(*)にかかわらず、判断力や意思決定力における認知的熟考(cognitive reflection)(†)の成績が向上していました。(*) 「喉が乾いたなあ」とか「注意力が散漫だな」と本人がどれだけ強く感じているか。
(†) 「頭を使う労力を惜しんで直感的に感じた適当な答えを解答として提示しようとするのを我慢し、知性を活用して分析的に解答を導き出すこと」という感じ。
テストの設問は例えば次のようなもの: 「とある湖に百合の群落があります。この群落はサイズが毎日が2倍に増えます。 この群落が湖全体を覆い尽くすのに48日間かかるとすれば、群落が湖半分を覆うまでに必要な期間は何日間でしょうか?」テストの答え
誤答: 24日間
正答: 47日間