ビフィズス菌を増やしたいならコメよりもパン?

(2018年9月) "Nutrients" 誌に掲載された京都大学の研究で、コメ(白米)を食べる場合よりもパン(全粒小麦が使われていない普通のパン)を食べる場合のほうがビフィズス菌が多いという結果になりました。

研究の方法

31~42才の健康な男女7人(女性5人)を被験者とするクロス・オーバー試験を行いました。

試験では、被験者にコメとパンをそれぞれ1週間ずつ食べてもらいました。 コメの1週間とパンの1週間のあいだには1週間の空白期間を設けて、最初の1週間が次の1週間に影響しないように配慮しました。

コメの1週間とパンの1週間それぞれの期間中、7人の被験者はは研究グループが提供した冷凍食品をオカズとして食べました。

どのようなパンを食べたのかは不明です。 空白期間中の食生活も不明です。 論文には「空白期間には乳酸菌を含有する飲食物やオリゴ糖(プロバイオティクスプレバイオティクス)の摂取を控えるように指示した」とのみ書かれています。

結果

食物繊維の含有量(たぶん100gあたり)は、パンでは2.4gであるのに対してコメでは0.5gでした。
参考までに、食品成分データベースでは100gあたりの食物繊維(水溶性と不溶性の合計)が、食パンでは2.3g、精白米(うるち米)では0.3gとなっています。

コメを食べたときよりもパンを食べたときのほうが、糞便中のビフィズス菌が豊富(6.2%に対して19.2%)で、空腹時GLP-1値が高く(10.5pg/mLに対して13.6pg/mL)、呼気中の水素が多い(8.2ppmに対して23.4ppm)という結果でした。

短鎖脂肪酸(SCFA、健康に有益)の血中濃度も、パンを食べた1週間のほうが高い傾向にありました。

呼気中の水素について

呼気中の水素に関しても論文に説明がないのですが、参考文献として挙げられている別の論文によると、腸内細菌に分解される食物繊維の量の指標であるようです。 「人体それ自体では消化・吸収できない食物繊維も、腸内細菌がこれを分解したものは人体に吸収される」とあります。

「炭水化物は糖質と食物繊維に分けられるが、糖質だけでなく食物繊維も実はカロリーとして人体に吸収されるので、ダイエットのカロリー計算において無視するべきではない。 だから、食物繊維からどれだけのカロリーを摂取しているのかを把握したい」ということのようです。