ヨーグルトに糖尿病予防の効果①

(2014年2月) "Diabetologia" 誌に掲載されたケンブリッジ大学の研究によると、ヨーグルトの摂取量が多いと2型糖尿病になるリスクが減少すると考えられます。

高脂肪あるいは低脂肪の乳製品が糖尿病に与える影響については過去にも複数の研究が行われていますが、明確な結果は出ていませんでした。 そこで今回の研究では、過去の研究よりも綿密な調査を行うことにしました。

研究の方法

糖尿病になるリスクと、乳製品全種類のトータルでの摂取量および乳製品の種類ごとの摂取量との関係を調べることを目的として、英国に在住の男女2万5千人のデータベースの中から、11年間のデータベース期間中に新規に糖尿病を発症した人たち752人と、ランダムに選ばれた(糖尿病を発症しなかった)3,502人のデータを抽出して、データ期間最初の1週間分の食事内容の詳細な記録を両グループ(752人と 3,502人)で比較しました。

結果

主な結果は次の通りです:

  • 乳製品全種類のトータルでは高脂肪か低脂肪かに関わらず、(ライフスタイル・学歴・肥満などの要因を考慮した後には)糖尿病の発症リスクへの影響は見られなかった。
  • 乳製品の種類ごとの比較でも、牛乳またはチーズは、糖尿病の発症リスクへの影響は見られなかった。
  • これに対して、低脂肪の醗酵性乳製品(ヨーグルト、フロマージュ・フレイ(*)、低脂肪のコテージ・チーズ)を多く摂取していたグループでは一切摂取しないグループに比べて、2型糖尿病になるリスクが24%減少していた。
    (*) フロマージュ・フレイ(フレッシュ・チーズ)とは、フロマージュ(白チーズ)の中でも特に、販売の時点で生きた乳酸菌が含有されているものを指す。
  • 低脂肪の醗酵性乳製品の85%を占めるヨーグルトだけで見てみると、糖尿病になるリスクが28%減少していた。
  • ヨーグルトによる糖尿病リスク減少効果が見られた人のヨーグルト摂取量は、平均で一週間あたり560gだった。 他の低脂肪醗酵性乳製品もこれに準じる。
  • ポテトチップス類などの代わりにヨーグルトを間食として食べるのも糖尿病リスク減少に有効だと思われる。
解説

今回の研究には、11年間という長期間において参加者の食事内容が変化するという欠点があります。 しかし、食事内容に関するデータを集めた最初の1週間においては、リアルタイムで食事内容を記録していったため、データが過去の記憶に基づくという不正確さはありません。

したがって今回の研究により、ヨーグルトなど低脂肪の醗酵性乳製品が2型糖尿病の予防に有効であるというエビデンスが補強されると考えられます。

醗酵性乳製品は、プロバイオティクスであるだけでなく、醗酵による特殊なビタミンK も含んでおり、糖尿病を予防する作用はこれらに由来しているのかもしれません。

ヨーグルトには普通のヨーグルトと低脂肪のヨーグルトがありますが、この研究では普通のヨーグルトも低脂肪の醗酵性乳製品に含まれているようです。 普通のヨーグルトでもチーズなどと比べると低脂肪(普通のヨーグルトでも脂肪分がスライスチーズの1/8以下)だからでしょうか。