(2018年3月) "Eating Behaviors" 誌に掲載されたヘルシンキ大学の研究で、20代から30代にかけて体重が増えた人に共通するポイントが男女別に明らかにされています。(出典: Searching for long-term success in weight management? Forget dieting and eat regularly)
研究の方法
フィンランドに住む平均年齢24才の男女 3,400人ほどを対象に、体重や生活状況などに関するアンケート調査を10年間という期間を挟んで2回実施しました。
結果
大部分の人は10年間のうちに体重が増えました。 1年あたりの体重の増加幅の平均値は、女性で0.9kgおよび男性で1.0kgでした。
10年間のうちに体重に変化がなかったのは女性で28.6%、男性で23.0%でした。10年間のうちに体重が減ったのは女性で7.5%、男性で3.8%でした。
女性
体重が増えた女性は以下に該当しがちでした:- 食事制限をしたことがある。
- 食生活が不規則である(食事を抜くことがある)。
- 子供を二人以上生んだ。
- 糖類の入った飲料を飲む習慣がある。
- 人生に不満がある。
男性
体重が増えた男性は以下に該当しがちでした:- 食事制限をしたことがある。
- 食生活が不規則である。
- 喫煙者である。
男性では、教育水準が高い場合および当初の体重が多い場合に体重が増えにくいようでした。
解説
男女ともにダイエット(飲食物の制限)に励むと逆に体重が増えやすいという結果でした。
研究者は次のように述べています:
「長期的には、太らないために食事制限をしたり食事を抜いたりすることで太りにくくなるどころか太りやすくなるようです」
今回の結果を見ると長期的な観点からは、太らないためには下手なダイエットをしないほうが得策であるようです。